やったことがない麻雀が楽しみ
パイレーツのエースとして
チームを引っ張る
U-NEXT Piratesに今シーズンから加わった仲林圭。Mリーグ入り前から自身の実力について豪語していた男は、現状の結果にはもちろん満足していないものの、麻雀の内容についてはある程度の手応えを感じている様子だ。後半戦はエースとしてチームを引っ張り、自身初、チーム2度目の戴冠を目指す。
──仲林選手はここまで、個人成績としてはマイナス45.6となっています。この結果については、どのように捉えてらっしゃいますか。
悔しいですね。あれだけ「俺、強えぞ」って言って入ってきて、この成績は恥ずかしいと思います。
──平均順位は2.46。順位だけで言えば半分よりは上となっています。
ポイントがプラスでないとどうでもいいですよね。ポイントがプラスすることで勝手に平均順位は上がるものですから。
ただ、ポイントがマイナスになってしまっているのはよくないですけど、自分としてはいただいた手材料の中ではかなりよく打てているなという感触があります。
2位ばかり引いていますけど、トップを取り逃した2位というより、どうにか取り切った2位という感じのことが多かったんで、その面では良かったかなという感じもします。
──Mリーグの雰囲気に飲まれるとか、雰囲気が外から見ていたのと全然違う、というのは感じましたか。
そうですね、家でお酒を飲みながら意見するのと、あの場に座って広い会場でポツンと卓だけあるところでやるのとでは、全然違います。
──自分の中でフワフワしたとか、緊張したようなところはあったのでしょうか。
それはないですね。卓について麻雀を打てば、いつもそれはいつもやっていたことなので。
──Mリーグで打つようになって、改めて身の回りの変化などは感じていますか。
街を歩いていると話しかけられるとか、そういうところは変わった点としてあります。
あと、忙しくなりましたね。麻雀に関しては、打つ機会が減ったことで自分の雀力が下がらないかという心配でしたけど、そこは勉強会とかでちゃんとできているからいいかな、という感じです。
打数自体は以前の10分の1くらいになっている気がしますけど。
──シーズンの半分が終わって、年明けから後半戦になっていきますが、意気込みなどは。
あまりないですね、当たり前のことを当たり前にやるだけという感じです。個人的にはとりあえずプラスにはしたいですけど、個人の成績よりはチームの成績の方が大事なので、チームが勝てばいいかなと。
12月はチームが250くらい勝ったんですよね。かなりできすぎですけど、1月もそのペースでいければなと思います。
あと、ここから後半戦に向けて、下の3チームがどうなっていくかというところではあると思いますし、特にドリブンズに関しては入れ替えが懸かっている、昨シーズンのパイレーツと同じような状況なので、相当プレッシャーがかかる状況だと思います。
そういう心理状況とかも突きながら麻雀を打っていきたいと思います。
──Mリーグはここから、また全然違うゲームになってくる印象があります。
そこは楽しみしかないですね、やったことがない麻雀になるので。
言い方は悪いですけど、自分のプロ対局しかない状況にはマンネリ化していたので、それを考えると楽しみで仕方ないという感じです。
「俺を出せ」って絶対に言いまくります。
──パイレーツクルーの皆さんからの期待は、これからさらに強く大きくなってくると思います。そんな方々に向けて、改めてメッセージをいただけますでしょうか。
今シーズンからパイレーツに入らせていただいて、元々仲林という人間はゲスコラムとか、いろいろなコラムの部分で破天荒と思われていて、入ったときには心配な方々がすごく多かったと思います。
そうしたファンの方々が温かく迎えてくださっているのが本当に励みになっていますし、ありがたいと思っています。
監督がどういう意図で僕を入れたかというと、基本的には勝ってほしいというところだと思いますけど、企画力や、チームの雰囲気、色を変えるというのもあったと思います。その部分に関してはパイレーツの空気も変わったと言ってもらえているので、よかったと思います。
それはもう、ファンの皆さんが受け入れてくれたからかなと思っているので、本当に感謝しています。
自身はマイナス40ちょっとの状況ですけれども、自分としてはかなり内容よく打てているので、来年こそプラスになって、パイレーツのエースとしてやっていこうと思っています。
ぜひ応援していただければと思います。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。