そのハイテイ、鳴く? 鳴かない?
浅見真紀が選んだ答え
文・宮水さくら【木曜担当ライター】2026年2月5日
第1試合
東家:竹内元太(セガサミーフェニックス)
南家:浅見真紀(赤坂ドリブンズ)
西家:永井孝典(EX風林火山)
北家:鈴木優(U-NEXT Pirates)
この試合で注目したいのは、赤坂ドリブンズ・浅見真紀。
チームは現在7位、▲123.2ポイント。セミファイナル進出圏内である6位までは、まだ差があるものの、決して手の届かない位置ではない。
2月3日の対局では、たろう、太が揃ってトップを獲得し、チームは一気に息を吹き返した。ここから反撃の流れを本物にできるかどうか。その鍵を握る一戦が、浅見に託された。
トップを取れれば、チーム状況は大きく好転する。
プレッシャーのかかる立場で、浅見はどんな選択を積み重ねていくのか。
ドリブンズの流れを繋ぐ一局が、静かに幕を開けた。
東2局
浅見の親番。
永井がカン
待ちでテンパイを入れ、先制リーチを放つ。
同巡、優も![]()
待ちで追いつき、追っかけリーチ。いきなりの2軒リーチとなった。
親の浅見は、![]()
、![]()
と両面が二組残る形の1シャンテン。
形としては十分戦えそうな手牌だが、2軒リーチを前に、ここは無理をせず
切りで受けに回る判断を選択した。
数巡後、この局の結果を大きく左右する分岐点が訪れる。
浅見の上家・元太が
を切り、そのまま進めば優にハイテイが回る局面。
ここで浅見は少考の末、鳴かない選択をした。
一般論としては、
をチーしてハイテイをずらす選択が有利に見える場面だ。しかし浅見の手牌を改めて見ると、リーチに対する現物は
が1枚あるのみ。ここでハイテイずらしを行い、元太にも仕掛けが入った場合、もう一度ツモ番が回ってくる可能性がある。その際に切れる牌がなくなるリスクを、浅見は強く警戒したのだろう。
実際、試合後のインタビューで浅見は、
「そもそも安全牌がほとんどなくて、それは元太さんにも伝わっていると思っていました。ハイテイずらしをして、もし元太さんが私にハイテイを回すような仕掛けをしたら、そこで困ってしまうなと」
と、その場の思考を率直に語っている。
また、
「状況的に優さんにアガってほしくはないけど、私がハイテイで放銃して、下が一人決まって上二人でトップ争いになる形でもいい、と考えられる可能性もあると思いました」
とも話しており、局所だけでなく卓全体の力関係まで含めた判断だったことがうかがえる。
点棒状況を見ると、元太が41400点持ちのトップ目。優が2着で22000点。フェニックスはチーム順位4位、+184.9ポイントと比較的余裕のある位置におり、優勝を目指す立場としては、取れるトップは確実に取りたい局面でもある。
そう考えると、元太があえて仕掛けを入れて浅見にハイテイを回し、放銃させるメリットは決して大きくない。結果論ではあるが、この状況ではハイテイずらしを選択する方が得だった可能性も十分に考えられる。
もっとも、こうした場面は結果次第で視聴者の評価が大きく変わるものだ。浅見の「鳴かない」選択がうまく機能するケースも当然あり、一概にどちらが正解と断じることはできない。トッププロ同士だからこそ生まれる、非常に難度の高い分岐だったことは間違いない。
結果は、優がハイテイで
をツモ。

リーチ・ツモ・ピンフ・ハイテイ・赤の2000-4000。
浅見にとっては、痛恨の親被りとなった。
南2局2本場
浅見は親番で6000オール、さらに1300は1400オールと連続で加点し、一気にトップ目へ浮上する。
続く2本場でも絶好のイーシャンテンが入る。ソウズは
から
、ピンズも
から
まで受け入れがあり、ドラの
を引けば再び6000オールまで見える強烈な手牌だ。
ここで元太からカン
待ちの先制リーチが入る。
元太のリーチ宣言牌は
。
はかなり厳しい一枚に見える。
ここで浅見に複数の選択肢が生まれる。
を押すか、一度
などを切って保留するか、あるいはオリに回るか。
浅見は
切りを選択。
は元太の現物で、トップ目らしい慎重な判断だった。
結果的に、その後のツモで
を引き、![]()
待ちのテンパイを逃す形となる。
先ほど優が
を通していたため、浅見は
を切り、フリテン含みのイーシャンテンに構える。
すぐに
を引き戻し、
を勝負すれば![]()
待ちでテンパイが取れる形になる。















