このツモがあるならば、残しておきたかった
である。
当然のように切られた
は鳴いていない。
3枚目の
が切られて待ちは弱くなったものの、勝負を決めるチャンス手だ。
リーチを宣言して山との捲り合いが始まった。
ここに参戦したのが小林である。
待ちは悪いものの、そこは打点でカバーする。
ツモアガリでトップ戦線に加われるとなれば、オリる選択はない。
しかし、その希望を打ち砕く黒沢の6000オールが炸裂した。
このアガリで勝負を決めてトップを不動のものとする。
南4局
元太が高めツモならば、2着に浮上する先制リーチを放つ。
あとは任せたと黒沢が安牌として確保していた
をリリースする。
ドラの
をアンコにしていたオヤの寿人が黒沢のトイツ落としを察知し、スナイパーのように狙いを定めた。
黒沢の命はあと1巡である。
しかし、元太が一発で
をツモアガリして決着。
最後は助けられた格好で黒沢がトップを奪取した。
チームとして22勝目となり、今シーズン初の200pを突破した雷電が見据える先は優勝の二文字である。
黒沢が守り抜いたRMOの襷は本田へ渡された。

坪川義昭(つぼかわよしあき) 日本プロ麻雀協会5期前期生。雀王戦B1リーグ所属。行政書士法人石田事務所に勤務。 https://www.ishida-tomoyuki.com X(旧Twitter): @eehounotsubokku
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