決死の倍満ダイブ…からの心技体、全てをさらけ出して奪い返した多井隆晴のトップ【熱論!Mリーグ】

熱論!Mリーグ【Fri】

決死の倍満ダイブ…からの

心技体、全てをさらけ出して

奪い返した多井隆晴のトップ

文・masasio【金曜担当ライター】2019年1月25日

 

いったい誰がこのような事態を予想しただろうか。

ファイナルステージに進出できるのは4位まで。

その4位争いが大混戦だ。

現在4位のアベマズと最下位フェニックスの差はわずか27.1pt

これは順位一つとたった7100点の差しかない。

本日は現在4位のアベマズにフォーカスを当てたいと思う。

1回戦

1回戦はアベマズのエース多井が登場

東3局

順調に手牌を進めていた多井、7巡目。

くっつきのイーシャンテンで何を切る?

場にはが2枚、が2枚切られている。

にくっついてもうれしくないため、を切るのが普通だが、ここは切りとした。

引きだけは痛いが、の周りを引いても形が良くなるし、は他家が攻めてきたときに安全度が高い。

バランスの良い一打だと思う。

 

2巡後

さあ難しくなった。

先ほど「の周りを引くと形が良くなる」と書いたが、いざ引いてみると悩ましい。

一番自然なのはやはりだろう。の周りはくっつきにくい。

しかしが自分の目から3枚見えているということは待ちが少しいい待ちに見えるだけに難しい。

多井の選択はなんと

解説の村上は「は切りません」と断言していただけにかなり意外な一打だ。

ドラのを引いての3メンチャンなど魅力的なツモが多いが、やはりの安全度を重視したのだろう。

守備的な多井らしい選択だ。

果たして、親の寿人からリーチ!

 

偶然だが、1巡前にアガリ牌のを処理できている。

リーチを受けた多井。

テンパイを逃すドラのツモ。

 

待ちのテンパイは逃してしまったが、裏目のツモでもよい形が維持できる。

この裏目は織り込み済みだろう。

狙い通り安全なを切っていく。

さらに亜樹もリーチ!!

 

は先制リーチの寿人の現物。

普段の亜樹ならダマテンだが、16000持ちのラス目とあっては当然のリーチだろう。

2軒リーチを受けて多井にもテンパイが入る。

枚数で行くなら切りの待ち

しかしは二人の無筋だ。

なら亜樹の現物。

寿人のリーチには無筋だが、まだまだ通っていない牌が多い。

多井はやや安全度の高い切りでダマテンを選択。

リーチをかければマンガンなので、思い切ってリーチをする選手も多そうだが、多井はダマテンにした。

これは待ちにあまり自信がなかったのと、2軒リーチとめくり合うのはリスクが高いと判断した結果だろう。

この後、亜樹の当たり牌のをつかむが安全にと入れ替えてテンパイ維持。

ギリギリまで粘り、危険牌を引いたところでオリに回り無事流局。

守備意識の高い残しが印象に残った1局だった。

 

東4局

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