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黙聴(ダマテン)とは
黙聴(ダマテン)とは、門前でテンパイしているがリーチをかけていない状態を指す麻雀用語のひとつ。フーロしての聴牌の際には使用されない。
漢字で書くと「黙聴」となり、「闇聴(ヤミテン)」という呼び名も同様の意味で使われる。どちらも「ダマ」「ヤミ」などと略して使われることも多い。
リーチをしなくても他家からアガれる状態のときにも使われるが、「ダマテン」という言葉自体は役がなくても使われる(門前ツモでアガることはできる)。また、待ちがリャンメンに変化したり手役がついたりといった手変わり待ちのことも多い。
リーチ麻雀において、「リーチ」という役は非常に強力で第一に目指すべき選択と言えるが、手牌の形や点数状況などによって「ダマテン」にすることが有効に働く状況もさまざまある。
ダマテンの使いどころ
役がある形の例
カン待ちのテンパイだが、タンヤオ・サンショク・赤ドラで4翻ある。このような打点はあるが待ちが悪い形の場合、リーチをかけて警戒されることを避けてダマテンにする選択もある。
手変わりが期待できる例
ドラ
待ちのピンフテンパイ。待ちはリャンメンで好形だがピンフのみでリーチしても裏が乗らなければ2000点程度。しかしドラのを引くとイッツーもついて3翻増えるので、手変わりを期待してダマテンにするのもひとつの選択となる。手変わりしてピンフ・イッツー・ドラの手になれば、4翻あるので点数状況によってダマテン続行も選択肢に入る。
残り枚数が少ない例
待ちの高目サンショク、タンヤオ・ピンフテンパイ。好形・高打点で向かうところ敵なし、といったテンパイだが、牌山は残り5枚。ここでリーチをかけても自分のツモ牌は1枚でアガれる可能性は高くない。流局した場合にリーチ棒が供託に行ってしまうことを考えると、点数が僅差の場合などはダマテンという選択もじゅうぶんある。
点数状況に左右される例
待ちのピンフ・ドラ1テンパイ。手変わりも少なく待ちも良いのでリーチしたいところだが、場面はオーラスで点数は以下のような状況。
東家(親) :32400
南家 :10800
西家(自分):28600
北家 :28200
トップの親との点差は3800点なので、トップに直撃するかツモればピンフ・門前ツモ・ドラでダマテンでもトップを取れる。リーチをかけると3900点が保証されるので誰からの出アガリでもトップを取れるようになるが、リーチ棒を出すことで400点差の北家に一時的だが逆転されてしまう。
打点よりもアガリがほしいとき
自身がトップ目でライバルの親番を流したいときなどは、役あり聴牌をダマテンにして静かに局消化を狙う。
待ちに自信がなく、守備も考えたいとき
自身の手にドラも赤もなく、大物手が入っていそうな相手がいるときに、後の守備を考えてダマテンにする。
上記のような場合リーチをするかダマテンにするかは、残り枚数や捨て牌読み、順位点によるトップの価値や3着落ちのリスクなど、さまざまな状況によって左右される選択となるので、最終的には個人によって判断が異なる場面といえる。