強情な茅森、柔軟な勝又。二人が生み出した華麗な半荘【熱論!Mリーグ】

熱論!Mリーグ【Mon】

強情な茅森、柔軟な勝又。

二人が生み出した華麗な半荘

文・危険な鬼太郎【金曜代走ライター】2019年1月25日

 

どこかの観戦記で、私は4位のボーダーは-50ポイント辺りになるのでないのか?と予想した。

しかし、魚谷の奮起。近藤の力強い麻雀でフェニックスが猛追。ボーダーが上がりに上がっている。もはやどのチームが4位以上に残ってもおかしくはない。

【一回戦】

一回戦の女帝茅森。

この手をヤミテンにして、亜樹から打ち取る。リーチもある手かと思いきや、冷静な一面を見せる。

しかし、フェニックスはこのリードというか、アドバンテージを中々生かせない展開が続く。

リーチの寿人がを切った直後、茅森がを合わせると、親の多井がロン!12000。

多井の打牌が強いのは分かってはいる。だが、これは止めきれない。不運と嘆くのは簡単だが、諦めるわけにはいかない。

ここにきて茅森が僥倖のアガリ。リーチを掛けて、多井から中筋のドラを捉える!しかも裏3!

リーチドラ6赤でトップ目、多井からの直撃。ダマで12000打ち込んでもいるから、利子を含めてのお返しか。

しかし、襲い掛かるは自他共に認める現役最強雀士多井。何か漢字が多い。

多井がの形でをチー。普段の多井からは考えられないような焦った仕掛けにも見える。

茅森の連荘を阻止して自分の2着以上を確定させる堅い動きに思えた。

まさに変幻自在。トップ目の茅森から3900を打ち取り再度トップ逆転。

多井の麻雀には型という物がない。

そして多井トップで迎えたオーラス。

茅森は700-1300以上をツモれればトップに立てる。

多井がカンチー、両面チーでタンヤオドラドラを親で聴牌。カンで5800の打点だが、シャンポンに変わったりドラを引いたり赤を引いたりしてすぐにでも打点は12000に変わる。

安全牌が無いのはネックだが、流局しても手牌を伏せるのでその程度のリスク、背負わないわけにもいかない。

そこに亜樹からのリーチ。

多井から8000直撃か、跳満ツモでトップだ。

この亜樹のリーチを受けての茅森。

3900以上の出あがりでもトップ。亜樹のリーチには無筋が多すぎる。多井もタンヤオに見えるので押したい…。

しかし自分の目から五枚見えの。切りずらい。しかし、このを押さえてを切ったとしてどうなる?

多井は2つ鳴いているとはいえ、亜樹のリーチには絶対に降りるだろう。マンガンツモられても大丈夫だからだ。

このがいくら危険に見えたとしても、このを抱えての聴牌復活は無理に見える。ならば選択肢は一つだ。

この程度の牌すら切れないではトップが取れない。そういう気合を感じる打だった。

 

【二回戦】

勝又が仕掛ける。

仕掛けている寿人の現物とは言え、の片アガリのタンヤオペン聴牌。目に見えてが二枚しかなく、メンゼンで進行させていくかと思いきや、場を支配するべく動く。

寿人の現物だからという理由で仕掛けたわけではないとは思う。このが確実に山にいる。そういった確実な勝又の読み通りを手元に手繰り寄せた。

点数で言えば500-1000だが、芸術点が高いアガリに思える。

その後も8000を出アガリし、安定感の高い戦いを見せるが、勝又がここで疑問の一打を我々に投げつけた。

何故を縦に置くんだ勝又!何故横に曲げない!

も場にはそこそこ見えてはいるが、そこまで悪いという印象は受けない。何よりもは役が無いし、現状トップの茅森を追いかけるにはリーチの一択に思えるが…?

寿人も絶好のを引き入れ待ちのリーチ。どうなるのかな?と眺めていると

寿人の当たり牌のを押さえ、打。寿人の現物のでタンピン三色の大物手へと変身した。

結果はものすごく凄いが、勝又の思考がまったく理解できない。この手牌からタンピン三色までを見ていたのか?私にはタンヤオ赤1にしか見えなかった。

思うに勝又は待ちに全くと言っていいほど自信がなかったのではないのか?それこそ先制聴牌でもリーチを掛けられないと思うほどに。

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