不調者が揃った1戦 各選手をピックアップ 和久津の流した涙の行方は【熱論!Mリーグ】担当記者:ZERO

熱論!Mリーグ【Tue】

不調者が揃った1戦

各選手をピックアップ

和久津の流した涙の行方は

文・ZERO【火曜担当ライター】2020年2月11

この観戦記で牌譜を使う際に、毎回と言っていいほど冨樫さんのサイト(https://mahjong-x.com/mleague-paifu-2019/)を利用させてもらっている。

このサイトのなかった2018シーズンと比較すると、労力はかなり軽減し、月1000円くらいなら喜んで払いたくなるくらいの便利さだ。ただ、自分でも作るのでわかるのだが、牌譜を作るのは本当に手間がかかるのである。動画を見ながら、ツモと打牌ごとに手打ちしていくわけだが、1局が独立しているので、選手名、点棒状況、積み棒&供託…なども毎局入力しないといけない。

冨樫さんには本当に頭の下がる思いだが、一方でこれはMリーグ機構側の仕事ではないかとも思う。牌譜はこの観戦記だけでなく、ブログやツイッター…動画など、各メディアで取り上げる際にとても便利だし、議論も活発化する。

例えば将棋の世界だと棋譜は財産としてしっかり管理され、専用のアプリもある。

気になって将棋連盟のHPを見てみた。

毎日のニュースの他に、イベント情報、コラム、対局結果、棋士データベース…などなど、とても多くの情報が得られるページが広がった。

一方でMリーグのページを見ると…

同様に各種情報が掲載されているが、比較するとやはり少し物足りなく感じる。特に主役である選手の情報が少ないことと、現在のチームポイント状況や個人ポイントランキングを知ることができないのはとても不便に感じる。

ただ、今見て初めて知ったのが、右上の「試合動画」というページから

このように試合結果やレポート、そしてハイライトとなる局の動画を見ることができるページに飛ぶことができた。

いいなと思ったが、このページの存在を今知ったということ(アピールできていない)と、年末(12/20)で更新が止まっていることが気になる部分だ。

試合結果・ランキング・牌譜…など、各種情報が一括で見られる専用のアプリを作ってみたらどうだろう。新たな収益源となる可能性も出てくる。

現代は言わずもがなスマホの時代であり、たとえば私は朝倉プロに影響されてヒゲ脱毛をしているのだが、通っているクリニックにも専用のアプリがあって、来院履歴や各種情報の閲覧…他にも予約がとれたり、お得なクーポンがもらえたりする。

またお小言みたいになってしまったが、過去に私が書いた指摘や改善案は結構な確率で実現しているので、臆せず提案してみた。

「熱狂を外へ」をスローガンとするなら、どう発信するか、どうアピールするかにも工夫の余地があるだろう。

なお、白髪には効かないと言われて悲しい気分になったので、脱毛を考えているゴリラ系男子諸君は若いうちに行ったほうが良いぞ。

ホテル前の会話や食事が長くなってしまったが、本題に入ろう。

昨日の1試合目は、調子のよい選手が揃った。

黒沢咲  +134.9

魚谷侑未 +197.1

小林剛  +107.2

村上淳  +228.4

右の数字が個人ポイントだが、全員3桁のプラスである。

その一方で2試合目は…

萩原聖人 -228.0

和久津晶 -241.4

丸山奏子 -96.2

石橋伸洋 -76.4

と、今季なかなか調子の上がらない選手が名前を連ねた。今回は敢えてその2回戦目の様子をお届けしようと思う。

萩原聖人の葛藤

萩原はここからを切った。

ドラを使ったタンピン、最高形である345の三色、ソウズのイッツー、そして忘れてはいけないのが、が重なった際のホンイツだ。これらを全て残すには打以外ない。

以降は思ったように手が伸びず流局となったが、安易にを打たず、かといってホンイツまっしぐらでなどを切らず、全ての高打点の可能性を残す切りは地味ながら輝いて見えた。

そしてアガリトップで迎えたオーラス。

ここから打

解説の多井も指摘していたが、ここは手広く打が良いと思う。ツモで受けが大きく広がるのと、頭になったときにピンフが付くのが大きい。

ただ中盤の対応はさすがだった。

萩原は手牌を崩した。

たしかに2人から仕掛けが入っていて、とドラが浮いているので押し返しづらい。

それにしてもは1枚切れていて比較的切りやすいし、も和久津が切ったばかりだ。

その和久津の切ったに丸山がコシを使ったのが大きかったか。

映像を見ると

(鳴かないのかーい)と驚いている和久津が映し出されている。

実際に丸山には当たり牌で、もし萩原がを切っていたら3着まで落ちていた。

とはいえ、アガればトップの状況で、手を崩すのはなかなか勇気のいることだ。

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