Mリーグ初代王者の歌声が
六本木の夜に響く!
赤坂ドリブンズディナーショウ
ライナーノーツ
取材・文/グレート巨砲
おひさしブリジット・千、二千……ゴメン。半年ぶりでまだ肩の暖まってない巨砲選手は6月30日に六本木のハードロックカフェで開催された赤坂ドリブンズのディナーショウにキンマwebの力をフルに使って潜入を果たした。
目的はディナーのおいしさやショウの華やかさを確認するためではない。
なぜ今、ディナーショウなのか?
その理由を解明するためである。だってふれあうだけならファンミーティングで事は足りるじゃん。徹底取材でMリーグのファンサービスの最前線に鋭く迫るつもりだったが一寸先は闇テン。ショウが始まる30分以上前にキスより簡単に答えにたどりついてしまう。
というのもこの企画の発案者であるドリブンズ越山監督から話が聞けてしまったのだ。
正解を発表すると
「Mリーグ(麻雀)をもっと広めるため」
どんなジャンルでも本業とは関係ないビジネスを嫌うファンはいるんだけど、それよりも麻雀プロがディナーショウをするという新しい試みで耳目を集めたい、Mリーガーの新たな魅力をアピールしたいと。強気の価格設定を含めて、全員に賛同されるわけではないことを想定しつつもこの先、麻雀(業界並びにMリーグ)を発展させるためには新しいことにドンドン、チャレンジしていく必要があるとの力強い答えが返ってきた。反対意見も飲み込む覚悟と現状に決して満足しないイチロー級の向上心。
ああ、Mリーグはまだまだ大きくなっちゃうなぁ。
不肖グレート巨砲、Mリーグと六本木心中する覚悟を固めました。かくして一曲も流れないうちにあっさり取材は終了したのであった。
その後は村上プロの『ロックユー!』や
園田プロの『9巡目の』
といった小粋なパフォーマンスを目撃ドキュン。どちらも麻雀ディナーショウ史に残るであろう完成度も、すでにネットにもアップされている上に音楽に造詣が深いわけでもないため割&愛。その代わりに普段から重箱の隅を猛烈な勢いでつついてる巨砲選手が気づいてしまった出来事を2つほど紹介しましょう。
ひとつは明日はMリーグのドラフト会議(2019年7月9日)だが、ディナーショウではプログラムのひとつとしてドリブンズの指名候補である6人の女流プロをスクリーンで紹介したんですね。
司会の松本圭世アナウンサーが「この中からチームメイトが選ばれるワケですが」と水を向けた瞬間、自分の歌唱パートを終えてすっかりリラックス、ジャンルで言えば完全に帰ってきた酔っ払いと化していた園田プロがこう言ったのだ。
「ウェーバー制で(ドリブンズは指名順が)最下位だから6人だと全員指名されてる可能性もあるんですけどね」
と。これにはオデもハッ! としました。
ハッとして賢。
すでに女子が入っているチームが指名しないケースや、名前をあげた選手以外が指名される可能性を考えると6人もいれば十分と巨砲選手は安易に結論づけちゃってたけど、言われてみればルール上6人だと足りない可能性はある。それに瞬時に気づいてしまう思考の速さに本気で感心。パチンコでもパチスロでもポーカーでも強い人の特徴は何かって考えると、気づきの速さとその量にある。Mリーグの対局でも
『この人は一体、どこまで見えてるんだ?』
と思わされることの多い園田プロの強さの秘密を垣間見た気がした。
そして2つ目はディナーショウを締めようとした松本圭世アナウンサーが
「宴もたけなわ(高輪)プリンスホテルですが……」
とやって小気味良くスベッた後、
「普段なら絶対言わないのに~」
と本気で後悔していたこと。
巨砲選手もたまに動画で司会チックなことをやるのでわかるのだが「たけなわプリンスホテル」って、うまくハマったところでややウケが精一杯のくせに、そのゴロの良さからつい口走ってしまう、まさにキラーワードなのだ。読者のみなさんも何かの理由で司会をするときはご注意ください。
逢間が時--そんな言葉を思い出しながら六本木の街を後にした。
グレート巨砲(おおづつ)
パチンコ必勝ガイド、近代麻雀、Numberほか様々なジャンルで執筆する人気ライター。
著者に「麻雀あるある」(竹書房刊)