仇は討つ！復讐の渡辺太【Mリーグ2024-25観戦記 10/4 第2試合】担当記者 坪川義昭

ツモも効いて更なる高みを目指せるようになったものの、簡単に全員降りるような舞台ではない。

お待たせしましたと言わんばかりに松ヶ瀬隆弥がリーチを被せてきたのだ。

 

点棒を持っているとはいえ、全く安心できるようなリードではないことを熟知している渡辺太は、この局も闘い抜く。

流局したものの、あの仕掛けをしていなければ少なくともノーテンバップを支払っていたであろう局で逆に点棒をもぎ取ることに成功した。

東4局1本場

ここで継続できた親番の価値は大きく、一発ツモの4000オールで大きくリードを伸ばし、後半戦に突入した。

南1局3本場

佐々木寿人が先制リーチを放つ。

 

先程とは違い、現物が4枚ある状態でも渡辺太は加点の可能性を探っている。
このはかなりリーチに通りやすそうな牌ではあるものの、抜けたトップ目ということもあり、わざわざ切らなくてもいいか。となりそうな牌である。

結果、佐々木寿人がアガリはしたものの、渡辺太は常にアガリに対する愚直な姿勢を見せ続けた。

南2局1本場

 

なんとか2着を死守したい小林剛が渡辺太の切ったに飛びつく。

 

ドラのが2枚飛んだのを見て、渡辺太がアシスト気味に急所を下ろしていった。

 

こうなるとロンされたところで1000点か2000点の可能性が高く、最後まで面倒をみようとを抜いた。

 

 

巷の雀荘ならば、『おいおい兄ちゃん。麻雀ってのは四人でやってるんだぜ！わきが甘いんじゃあないのかい？？』と言われそうな3副露だが、これも立派な戦略である。

アシストを受けた小林剛があの配牌を僅か6巡でテンパイさせ局消化に成功。
この後も危なげなくリードを守り抜き、渡辺太は今季2勝目を奪取した。

仲間がやられてもすぐに仇を討ち、チームに勝利を持ち帰る熱き魂を持った渡辺太は

本物のキング・オブ・ハートである——————