だが、それにしても、実利とロマンとの駆け引きの後に打ったは印象的だった。 あれがアガリとまではいかずとも、もう一つ暗刻ができるだけで周りはざわめきたっただろう。 私を含む多くのギャラリーが2着維持しか見えていなかった局面で、少なくとも萩原は遥か先にある頂きをみつめ、手牌のロスと比較して苦悶の表情を浮かべていたのだ。 たしかに開幕序盤の萩原の麻雀は赤入りに適応できていなかったかもしれないし、所作も問題があったかもしれない。しかし、終わるころ一番成長しているのは間違いなくこの男だと言える。
「星になれたら」はこんな歌詞で終わる。
動き出した僕の夢
高い山越えて 星になれたらいいな
萩原聖人は麻雀界でも本物のスターになれるのだろうか。 これからの巻き返しに期待したい。
(多井+72.0 高宮+6.7 萩原-18.5 茅森-60.2)
麻雀ブロガー。フリー雀荘メンバー、麻雀プロを経て、ネット麻雀天鳳の人気プレーヤーに。著書に「ゼロ秒思考の麻雀」。現在「近代麻雀」で戦術特集記事を連載中。note「ZEROが麻雀人生をかけて取り組む定期マガジン」、YouTubeチャンネル「ZERO麻雀ch」
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