ほとばしる衝撃波! 滝沢和典の繊細な技術と麻雀愛が生み出した秀麗な役満【熱論!Mリーグ】

熱論!Mリーグ【Thu】

ほとばしる衝撃波!

滝沢和典の繊細な技術と

麻雀愛が生み出した

秀麗な役満

文・ゆうせー【木曜担当ライター】2019年2月7日

 

首位、EX風林火山の調子は下降線をたどっていた。

本日の試合が始まる前、あと4節を残してのチームランキングがこちら。一時は400を超えていたEX風林火山のポイントは200近くまで目減りしている。

そして、本日1戦目、

南3局の勝負所で、勝又にこの大物手が入る。対面寿人の親リーチが入っているが、寿人の河にはがある。アガるのは時間の問題か…

と思われたそのとき、寿人が山に1枚しかないを力強くツモりあげた。

寿人のツモ発声を聞いた瞬間、首をかしげる勝又。絶好のテンパイでも、思い描いた決着にならない。最後の一押しがなかなか効かない。

オーラスでは寿人とのめくりあいにも敗れ、勝又は2着でこの半荘を終えた。

内容は決して悪くないのに…なんとも言えないこの微妙なムード。

そんな中、2戦目に出場するのは滝沢だ。

今までも、ここぞというときにトップを取り、幾度となくチームを盛り上げてきた滝沢。

ファイナル進出自体は何とかなりそうだ。

だが、なんとか弾みをつけて決勝に臨みたい。滝沢は、EX風林火山に漂う重い空気を払拭することが出来るだろうか。

2回戦

 

1.東3局

ここまでは、園田、茅森と続けて討ち取った寿人が頭一つ抜ける展開。

ホンイツも見つつ、第一打にを切った滝沢、

2巡目のここで、

とする。これはソウズメンツを作るのならドラの周りで、という意志のこもった一打だ。

を使ったメンツは、の一通り。

一方、を使ったメンツは、の二通り。

を残す方がドラを使えるパターンが多い。

ホンイツを本線としつつ、ドラメンツは逃さないようにするという、打点を見た一打だ。ドラを打ち出さないように構える、という守備的側面もある。

次巡、

を引いて、

は1枚切れ。マンズで良形が出来たなら、赤を活かしながらドラや一通を絡めて中打点の手にするルートも見た一打だ。を重ねたらホンイツもある。

さらに次の巡目には、

ドラをキャッチ!ここでホンイツは見切って打。2巡目に打としてを残したからこそ、ここでスムーズにドラを使うことが出来る。細かい部分だが、滝沢の技術が光る。

どのみちを引くのだが…まぁそれはさておき、ここでの選択は、

とした。この判断は場況による部分が大きい。5巡目にしてを切っている人が二人、を切っている人が一人いる。周りはかなり強そうだ。

また、対面の寿人は2巡目にを切っている。引きにも期待が持てる。

景色の良い色に寄せつつ、一通やイーペーコーの手役も追った実戦的な一打だ。

見事にをキャッチ!一気通貫のテンパイを入れた。

しかし、今日は攻撃型の選手が揃っている。

寿人がチートイドラドラでリーチ。待ちごろと見て残したで待つ。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀戦術シリーズ 新刊情報/