熱論!Mリーグ【Mon】
リーチするしない⁉︎
鳴く鳴かない⁉︎
前原、園田が魅せる
変幻自在の思考
文・危険な鬼太郎【月曜担当ライター】2019年1月14日
Mリーグはボーダーが下がりに下がりまくり、2強の時代が生まれつつある
なんとしても4位に入らなければ…。そんな負けることが許されない3者と、ポイントを伸ばしたい欲張りさんのドリブンズの麻雀を書いて行きたいと思う。
【一回戦】
前原が赤赤をツモリ、早速の先制
園田がを五枚ブロックしているのにも関わらず、あっさりと引いた。豪快な打ち手である。
続く2本場の親番でも石橋のリーチと園田の仕掛けに勝ち、あっさりと4000オールをアガった。
最初の頃は高宮、佐々木、前原と成績が低迷してきたコナミだが、ここに来てようやく風が吹いてきた感じがする。あとは高宮の復活を待つだけだ。
しかし、南場に入り前原が不可解な一打を見せる。
魚谷が先制リーチ
これを受けて前原も聴牌
この魚谷のリーチを受けて、二つの選択肢があるように見える。
降りるか、リーチするかだ。
も普通に危険牌だがこちらとて三面張、さえ通してアガリきればトップが近くなる。
だが
前原は危険牌のを切ってなおヤミテン。
前原はこう語っていた。
「自分の手が3面張とは言え、魚谷とのリーチ合戦は分が悪いと感じ、ヤミに構えた」
前原の競技麻雀の経験則が牌を曲げることは許さなかったのである。前原的に言うならば流れが悪い、または態勢の悪さを感じたのだろうか?
次順、魚谷が見事にをツモアガリ2000-4000。結果論ではあるが前原の経験則が当たった。
ではこれはどうか?
南2局 1本場供託1本
石橋がポン。ペンチー。トップ目の前原に食らいつくべく積極的に仕掛けていく。
前原が聴牌
この聴牌をヤミテンに構えた。微差のトップ目なので2着目の石橋を突き放すべく、リーチをかけるのが一般的にも関わらずだ。
この間に、魚谷もカンチー。暗槓をし聴牌
解説の萩原が言うには「前原はこの槓を受けてリーチをする」と言った。だが、前原はヤミテンを続け、2900点を園田からアガった。
普通はリーチだが前原はなんでヤミにする?私の稚拙な考えだがぜひ読んでほしい。
おそらくだが、石橋と魚谷が聴牌しており、自分が押さえつけのリーチを掛けてもこの二人を押さえつけるのを無理だと感じたのではないか?
現に、魚谷はリーチを掛けてもこの手牌では絶対に降りなかったであろう。と私は感じた。
インタビューではあまり多くを語らず、「この手牌をアガリ切れればトップが近づく」と語った前原。
そのプラン通り、前原は見事にトップに輝いた。
【二回戦】
二回戦も続投の前原、得意の仕掛けで相手に圧を掛ける。
をリャンメンチー。さえも切り、3900で十分。
この仕掛けにドラを持っていない、魚谷と園田は警戒。字牌を切れなくなってしまった…かに思われた。
その園田がトリッキーな一打を見せつける。
3段目に差し掛かり、フリテンのをチー。
どう思われるだろうか?ももも挙句の果てにはピンズは何も通ってはいない。聴牌すらもできないであろうチー。
なぜ園田はこの鳴きをしたのか?それは3者の思考を翻弄したかったものだと思われる。
一人の仕掛けに対応する麻雀は非常に楽だ。少し回ればケーテンが取れるほどに。
しかし、2者を同時に警戒し振らないように警戒しながら聴牌を取るのは非常に難しい。序盤に園田は受けていたかのような捨て牌だが、ドラを暗刻にしているケースも十二分にある。
思考を絶やさない園田は自分だけではなく、相手の思考すらも考えさせるのを止めさせてくれない。非常にロジカルな一打に見えた。
南3局、小林が超高打点のリーチを掛ける。