視聴者の皆様の中には、この小林のリーチに疑問を持った方もいらっしゃることだと思う。ヤミに構えれば12000はもうすぐにアガレるはずなのに…と。
恐らくここで、12000を魚谷や園田から打ち取ったとしても自分のトップが確定しないのでリーチを掛けたものと思われる。
例えば、この手を園田から12000をアガったとしても魚谷との点差は1万点ほど。次局にマンガンをツモられれば、すぐに捲られてしまう。
ラス親の前原から12000をアガった場合はもっと最低だ。誰もトップを諦めない展開になってしまう。
なら、ここで6000オールをアガって勝負を決定づけようとのリーチだと思われる。
はそれこそ山に沢山いたが、降りるのとトップを諦めるのが嫌いな園田がここに来て勝負の仕掛け。
見事に小林から高めで仕留めた。
掴んだ小林は不運だが、アガった園田は見事の一言。小林に振ってしまえばラスまで見えてしまうが、ここで小林にアガられてもトップが決まってしまう。
トップとラスを天秤に賭けた園田の攻めは非常に美しい攻めだった。
最後こそ、魚谷にトップを捲られてしまったが、この園田やたろうや村上の麻雀が崩れることは簡単には考えられず、逆に点数を伸ばす可能性が高いように感じた。
この月曜日の試合を観て、私は思わず考えてしまった。
この21人は何て魅力的な選手ばかりなんだろうと。
今回の4選手で言えば、魚谷の声やはにかんだ笑顔には癒され
園田の仕掛けにはビックリし、小林の小場を制する力、前原の強引な麻雀。全てが魅力的だ。
こういう選手がこの21人以外にもたくさん存在しているならば、麻雀界は安泰だろうなと感じた。
小説家に憧れる中で、競技麻雀に惚れ込んだ二十代。視聴者と一緒の視点に立ってわかりやすい記事を書いていきたい新人ライター。