昭和最後の破天荒雀士 猿川真寿が綴る 「プロ雀士の夫婦事情」第2回

昭和最後の破天荒雀士

猿川真寿が綴る

「プロ雀士の夫婦事情」

第2回 しんのすけ誕生

(最強戦)委員長が私が仕事ないことをいいことに、かなりハイペースの更新の要求をしてきた。

1度引き受けたから、ネタがなくなるかストップがかかるか飽きるまでやってみるか!

麻雀プロと言えばという連想ゲームをすれば、多分13人目ぐらいに「できちゃった婚」という人がいるだろう。(勝手な推測、根拠なし)

私と石田(亜沙己)もそう思われたに違いないというか、まあそうだな。

ただ、僕は付き合ったときに結婚を前提に考えていた。
なぜなら、もうおじさんだからだ。40手前ということは、子供ができて成人する頃には定年だ。とても、大先輩のわらさん(藤原隆弘)のような根性は私には備わっていない。ただ、石田も東京に出てきたばかりで女流プロとしてがんがん頑張って欲しかったし、色々なことに挑戦して欲しいと思っていたので子供は1年後ぐらいを考えていた。
しかし、予定は未定でおたまじゃくしがちょっと生きが良かったのか、もしくはもう蛙になってて舌が長かったのか分からないが、新たな命を授かることになった。
順調に育っていったが、出産前日事件が起きた。

 

2人放置事件
今思い出しても、そういうものなのか?安く見られていたんじゃないのか?と思うが…

予定より数日前の夕方すぎ、石田が「どんどんが早くなってきた」と。

陣痛だ。

しかしまだ予定日より結構早い。

ズボンは濡れてないので破水はまだしてない。しっかり確認して、半信半疑だったが行きつけの産婦人科へ。

予約していた病室に入り、その後診察室へ。

しばらくして戻ってきたら、食事が運ばれていた。私のはなかったが、かなり大量だったので、少し分けてもらった。味は意外とおいしかった。

また、看護師がきて石田はどこかに連れていかれた。

私は部屋のテレビでグルナイを観ていた。個室をとっておいて本当に良かった。

しかし1時間経ってもまだ連絡もこない。

もう生まれるのか!とドキドキしながら1時間半ぐらい経った22時ごろ、徘徊してみることにした。

が、まずどこに石田がいるのか分からない。

1人肝試し状態なのに、見つかったら不審者に思われそうな違うドキドキ感があった。

今までも診察のときは一緒にきていたが、それは1階でことがすんでいた。

今の病室は3階、ナースステーションがどこにあるかも分からない。

通報されたら困るので、すぐ部屋に戻った。なにかあったら部屋の内線にかかってくるだろう。

そのまま、うとうとしながら3時、5時と時間はすぎていった。

部屋のインフォメーションには、7時からは外出可能と書いてあった。周囲も明るくなってきて、不審者に思われなくなったときに、部屋を出てまた徘徊した。

ナースステーションを見つけて、恐る恐る状態を聞いてみると、

「こちらにいますよ」

と教えてもらった。

石田もベットの上で苦しんでいたらしいが、誰もこず、痛みと戦っていたみたいだ。

第1声は

「水が欲しい」

だった。

北斗の拳ではよく聞く台詞だが、近年の日本ではあまり聞かないなーと思い自販機で水を買って渡した。

まだ生まれなさそうなので、私は近くのガストにモーニングを食べにいった。

しかし病院に帰って来ると、石田がいない。看護師に聞くと、陣痛が始まって移動したらしい。

昨日の時点では陣痛が始まっていなかったならその時教えて欲しかった。

その10分後、ついに生まれた。死にそうなほど体力を消費していた石田の表情が、赤ちゃんを見た瞬間、ぱぁーと明るくなったのは、すごく印象的だった。

 

名前はすぐに決まった。

私も石田もクレヨンしんちゃんが好きなのだ。

なんとなくの印象しかない人は、下品で生意気みたいなイメージがあるかも知れないが、本当は家族や友達思いですごく勇敢な男なのである。

最初は平仮名で猿川しんのすけとつけようとした。

しかし名前相性アプリで調べると、ヤンキー高校の偏差値ぐらいしかでなかったので、このままではビーバップ並みに「お前、何中だよ?」というような子供になってしまうと思い、色々な漢字で試してみた。

そしてすごくいい漢字で、アプリの高得点がでた。

猿川心之助

 

心の助け。きっと北斗の拳なら、死の灰を受けなかったトキみたいになるだろう。

クリスマスイブの前日で昭和天皇の誕生日。なのでうちでは、サンタさんと親からの誕生日で2つ一緒に渡す。

そのせいか、今日子供に

「パパもうすぐ誕生日なんだ」

と言うと

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