内川幸太郎、怒りの連投
──烈風とマエストロの帰還──
文・小林正和【金曜担当ライター】2026年2月20日
第2試合
東家:三浦智博(EARTH JETS)
南家:小林剛(U-NEXT Pirates)
西家:茅森早香(セガサミーフェニックス)
北家:内川幸太郎(EX風林火山)
この試合は牌譜より先に、試合後のそれぞれの声が試合展開を映し出していた。
「今日はいつもより、ぶくぶくに構えてましたね。」
そう振り返ったのは小林だ。続けてこう漏らす。
「でもあの局は、三浦さんのドラドラ率が高い仕掛けに対応しすぎて、てんこしゃんこになっちゃいました。」
その言葉が向いていたのは、東3局のこと。
中盤に差し掛かる8巡目。MAXピンフ・三色・一盃口まで見える勝負手だ。
ただし、形だけ見て素直に
を処理すれば、守備面では不安が残る。それならば、
や
といった安全牌を抱えたまま、
トイツ落としで受け入れを整理するスリム化も有力だったが
切りで、今日は「ぶくぶく」の構え。
普段なら、トップ目ということも視野に入れて、このあたりで身軽になる印象。なので意外な選択に見えた。ポイントが欲しい現状のチーム状況も考慮した、終盤戦ならではの面白さでもある。
だがこの局、悠長に進めさせてくれない者が存在。
先に仕掛けている三浦だ。
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から、いきなりリャンメン・チーを含む二副露テンパイ。更にカン
待ちから、この
ツモによりドラ
とのシャンポン待ちへ変わった所である。
再び小林の手牌へ戻す。やってきたのはこの
だ。
シャンテン数だけ見たら、七対子のイーシャンテン。しかし、できることなら跳満・倍満まで狙えるメンツ手で進めたい。
心の声も、確かにそっち路線ではあったのだが
選んだのは![]()
トイツ手方面へと進行を変えた。
やはり、気掛かりなのは三浦から最終的に出てきた
だろう。またぎである![]()
はもちろん、![]()
やカン
待ちもケアしたい。つまりピンズには一切触れたくないのである。
すると、やってきたのは
この
だ。
続けて、この
ツモ。
つまり、思い描いていた手順通りに進めていれば、ここで確定のピンフ・三色テンパイが形を結んでいた事になる。
掴み取れたかもしれない「絵に描いたような正解形」が、静かに通り過ぎていく。
いつもは表情に出さない小林。だがどうしてもトップが欲しかったチーム状況と、目の前の結果に押しつぶされそうな、ほんの少しだけ悲しそうな顔が印象的であった。
一方で試合後、小林とは対照的な表情だったのが
茅森だった。
あの独特の間。
試合後のインタビューでも、その柔らかな空気のまま、ある局面を語っていた。
「あの内川さんが持ってるかなって(笑)。」
ほんのり笑ってそう答える。
まるで悪戯するような雰囲気。けれどその言葉は、どこか理由付けされた確かなものであった。
それが形になったのが、東2局1本場の
ペン
チー、カン
チー。
そしてチャンタ・三色を目指すと、待ちは地獄の
単騎だ。
ここで多くの打ち手が一度は考えるのは、待ち替えだろう。













