喉から手が出るほどトップが欲しいだろう石橋はふぅと一息ついた後、
を打った。このは今白鳥に通った現物。
是が非でもトップが欲しかったはずの石橋はこの局、受けに回った。
親がトップ目のこのオーラスの受けはトップを捨てたと同義だ。
石橋はこの半荘トップを諦めた。しかしそれはセミファイナルを諦めた事にはならない。
パイレーツの通過条件は1着2着だ。この状況なら自分がしっかりと2着を取ることが次に控える「彼」への最良のバトンだと石橋は判断したのだろう。
を抑え12000点の放銃を回避した石橋。この後親の白鳥に2000オールをツモられこそしたものの、それ以上素点を減らさずこの半荘を終えた。
この半荘の成績は34900点。+14.9ポイント。
これでパイレーツの通過条件は35700点のトップ。かなり現実的なトップ条件だ。
この条件こそ石橋の全霊。時には果敢に攻め、時には堅実に守り、幾多の難関を乗り越え繋いだバトンが今、「彼」に引き継がれる。
90戦目 最終話
”Mリーグの中心でパイレーツを背負ったロボット”
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