試合はまだですか、監督 2021-22コラム【文・越野智紀】

1週間も間が空いてMリーグ不足で倒れそうになっていましたが、もうすぐMリーグ2021-22ファイナルが始まりそうで安心しています。

ファイナルにはこれまでのポイントの半分が持ち越しとなるため

KADOKAWAサクラナイツ(248.5→124.3)
②位KONAMI麻雀格闘倶楽部(184.9→92.5)
③位渋谷ABEMAS(123.9→62.0)
④位セガサミーフェニックス(120.2→60.1)

1位から4位までの差が64.2ポイントまでと近づき、どこが優勝してもおかしくない点差になります。

だいたいの優勝への目安は、残り12戦でサクラナイツは4回・格闘倶楽部は4,5回・ABEMASとフェニックスは5回トップが必要といった僅差の状況です。

4位セガサミーフェニックス:60.1ポイント

Mリーグには4位でファイナルに残ったチームが優勝するという不思議な言い伝えがあります。

今年でいうとセガサミーフェニックスがその法則に当てはまり、一昨年2位で昨年8位からの優勝となれは昨年優勝したEX風林火山の2位→8位→優勝と全く同じ流れです。

優勝を逃した翌年最下位に沈み、その悔しさをバネに激闘の4位争いを制してファイナルへ進出。

勢いそのままにファイナルで大爆発という筋書が見えてきました。

レギュラーシーズンは茅森選手と東城選手、セミファイナルは近藤選手の活躍が目立っていたフェニックス。

ファイナルでは

2年前に届かなかった1牌を魚谷選手が掴めるかに注目です。

3位渋谷ABEMAS:62.0ポイント

過去3年は全て3位。

今年こそは優勝と意気込んで臨んだシーズンで4年連続ファイナル進出はお見事の一言。

もし4位でファイナルに残ったチームが優勝するなんて法則があるのなら3年連続3位のABEMASは未来永劫3着になってしまうので、そんな法則は信じなくても良さそうです。

こういった偶然の偏りを運命なんて思ってしまうのは間違いで

運命は自らの手で切り開くものだと、松本選手の意気込みからも伝わりました。

多井選手のファイナルでの成績が悪いことは懸念材料ですが、それは偶然の偏りということを証明するために今年は気合が入っているはずです。

他チームからすれば麻雀星人の襲撃は非常に脅威になるでしょう。

2位KONAMI麻雀格闘倶楽部:92.5ポイント

過去3年で4位→5位→5位とレギュラーシーズンを抜けた後に苦労してきた格闘倶楽部。

これまでは大黒柱である佐々木選手の調子がチームの結果に直結する形となってきましたが

今年はMリーグに新加入した伊達選手と移籍してきた滝沢選手の活躍で佐々木選手が絶不調のままチームは勝ち抜きファイナルに進出。

眠れる魔王も後半戦には4連勝と目を覚まし「もしかして… 前半は捨てたのか?」と思わせる展開でチーム初優勝の雰囲気を匂わせてきました。

1位KADOKAWAサクラナイツ:124.3P

前年1位と2位のチームはレギュラーシーズンを突破出来ないというジンクスを破り、3年連続でファイナルに進出したサクラナイツ

「ファイナルに毎年残るチームを作りたい」という森井監督の考えに、ここまで選手が応え続けています。

沢崎選手は入院のためファイナルには出場できませんが

「楽しく打つ」という沢崎選手の精神を持ってチーム全員で初優勝を目指します。

こうやって各チームを見ると、どこが優勝するのかを予想するのは難しいです。

法則好きの予想おじさんとしてはフェニックスは外せませんが、法則を崩してきたサクラナイツも気になるところ。

それとファイナルと言えば、最終戦での打ち方が毎年話題に上がります。

1位5000万・2位2000万・3位1000万とそれぞれ賞金に差があるので、優勝が厳しくなれば2位や3位を狙うことになるでしょう。

上の順位を目指すのが不可能になった時でも、3位までのチームはそれぞれの順位を守るために最適な選択をするはずです。

ただ逆転が見えなくなった4位のチームは何をしたらいいのか?

最終戦の席順はファイナル11戦目が終わった段階のチーム順位で4・3・2・1位の順に東家・南家・西家・北家の席に座ると決められています。

最終戦4位スタートのチームの南1局の親番が流れて残り3局全てで役満をアガっても4位から浮上できないような差がついてしまった場合、僕がその立場になったらと思うと恐ろしいです。

周りの目も怖くて、その状況からアガって局を進めることには抵抗があります。

例えば親番も逆転への条件もほぼ無くなってしまった南2局

下家の3位のチームが三副露目に前巡に鳴かなかった【7マン】を手変わりせずにチーをして打【6ピン】としたら【4ピン】【5ピン】と役牌のシャンポンと読み、【4ピン】【5ピン】どちらか確信が持てたら「同巡フリテンロンするかもしれないから【5ピン】【4ピン】)出た瞬間に役牌切ろうかな?」といった局を進めずに点差を詰める方法も考えたりします。

ただ自分がわざとチョンボするのは良くないと思っているのに他家のチョンボに期待した選択をすることには違和感があるし、そもそもロンしてくれそうにないので実際には同巡フリテンロンチャレンジをすることはありません。

最終戦にどう打つか問題は多くの選手が頭を悩ませているように見え

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