ファイナル開幕直前!「条件戦」を考える Mリーグ2021-22コラム【文・渡邉浩史郎】

いよいよ本日からファイナルシリーズが開幕する!

これがセミファイナルシリーズの最終結果。ファイナルでは再びポイントを半分にするため、

サクラナイツ 124.3
格闘倶楽部  92.5
ABEMAS   62.0
フェニックス 60.1

となる。

サクラナイツが1トップ分リードしているとはいえ、ファイナルシリーズ12戦でいくらでも覆り得る点差だ。

ところで、Mリーグでは優勝以外にも2位・3位にそれぞれ賞金設定がなされている。

具体的には

優勝 5000万円
2位 2000万円
3位 1000万円
4位 なし

といったところだ。

こういった金額設定がなされている以上、Mリーグにおいては「優勝がすべてではなく、現実的な範囲で2位・3位と一つでも上の順位を狙う」ことを競技性として推奨しているといえるだろう。これは一つの「目無し問題」へのアプローチだ。

しかしこれでもぬぐえない目なし問題が存在する。

それは最終戦を迎えるにあたり、現実的には3位さえも厳しい4位のチームがいる場合だ。

昨年、ドリブンズはまさしくその状況に直面した。

最終戦、登板した村上は……

他チームの優勝争いの状況を利用してでも、この半荘のトップを取り切ることを選んだ。

答のない問題の中で村上は一番麻雀に真摯な選択を選んだように思える。

当時は賛否両論、様々な議論が噴出した。

「目なし問題」とは今なお残る未解決問題なのである。

それを受けて今シーズンが始まる前、Mリーグ機構は一つの理念を追加することを発表した。

基本は一つでも上の順位を狙うことを推奨しつつ、それが難しい状況になった場合に少しでもチームのポイントを残すために打つ姿勢を尊重する。

要するに最終戦、昨年の村上選手のような麻雀を打つことは、競技に臨む姿勢として当然ありですよというのが機構の伝えたいことだろう。その姿勢を選ぶか選ばないか、裁量に関してはチームと選手個人に委ねられている書き方だ。

賛否の否の部分を村上選手が一身に請け負う形となっていたが、一つの方向性が打ち出されたことで選手自身も守られる。今後のMリーグのためにも必要な理念の追加といえるだろう。

さて、上記の理念が追加された中でプレイヤーとしてやるべきことはもちろん、いかに最終戦を有利に戦うかを考えることである。

最終戦時、トータルトップが一番有利なことに変わりはない。なので、トータルトップはいかに下のポイントを操作できるか、2位3位はいかにその状況を阻止するかの駆け引きが生まれてこよう。

下記にトータルトップが有利と思える最終戦状況を二つ挙げてみよう。

①頭一つ抜けたトータルトップで2位以下が団子

いわゆる半荘でもトップが取りやすいといわれる状態。最終戦2位3位4位の中から抜け出したチームがトータルトップと争うことになるが、常に下が争い続けるせいで誰かが誰かの親を流す早い展開になりやすい。特に早い段階で4位がポイントを持った際には下の争いの激化により、十分逃げ切り可能な展開になりそうだ。

②頭一つ抜けたトータルトップで4位の3位浮上が難しい

昨年の最終戦と同様。実質的にトータルトップと4位が結託できる。これを考えると2位・3位は最後まで4位が優勝争いに絡んでくれていたほうがやりやすい場合もあるか。

Mリーグルールは順位点+トップのオカが大きい以上、「ここにはトップを取らせてもいい」チームが存在するだけでトータルトップはやりやすくなる。そのチームに差し込んででもトップを取らせれば、他のチームはトップを取れなくなるからだ。

12戦のスプリント勝負、今年の優勝チームは果たしてどこになるのか。

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