河野直也が選ぶ『Mリーガー究極の決断』〜三倍満への最短ルート〜日向藍子編〜

【3マン】がすでに3枚打たれており、【5マン】も一枚見えている。
となると【8マン】【7マン】の4枚でしかリャンメンにならないが、現状の【4マン】【3マン】【5マン】の4枚でしかリャンメンにならない為、枚数は一緒。
さらにいえば【6マン】【9マン】を引いた時にも【4マン】を切っておけば【7マン】は筋になり相手からも出る可能性がリャンメンに当たる無筋よりもあがるというメリットもある。

実践効率。
この言葉が一番当てはまるのではないだろうか。

ツモ【7マン】
内川からリーチが入ってはいるが、このリャンメンを作れたことにより、リャンメン2つのイーシャンテンになる。
【3マン】があと一枚見えてなければ、【6マン】【9マン】がたくさん切られてたら、また違った選択をしたかもしれない。
同じ牌姿でもいろんな選択が出来る。
だから麻雀って競技は面白いんだと伝えてくれるようなツモ。

【5ソウ】【3ピン】【6ソウ】と通ってない牌を押す。
ドラが3枚もあれば押す一手。

たが、刻一刻と巡目は進み、自分がノーテンで相手がテンパイと言われてる状況で無筋を切ることは体力を使うんです。。。
特にこのMリーグルールはドラが7枚ある。自分がドラ3でも相手も高いことはたくさんある。

でも
『この手は真っ直ぐ。受けを狭くしたりしない』
一打から日向の気持ちが伝わってきた。

【1ピン】を引き待望のテンパイ

『リーチ』

対局上に響き渡るは強烈な押しを見せていた日向の発声。

『カン!』

4枚目のドラの【7ソウ】
同卓者3人のマジか…という顔も放送では抜かれていただろう。

『お願い…【6マン】【9マン】…』

手を伸ばし、リンシャン牌にいたのは

【6マン】だー!!
この時叫んでたのは日向の心の声よりも解説をしていた筆者である。

裏ドラ表示牌に【3ピン】【6ソウ】
ん? 【3ピン】【6ソウ】
ドラドラドラドラドラドラドラドラドラ

リーチツモリンシャンドラ9

言ったことない役ってまだあったんだなぁと思っていた記憶がある

『12000オール』

 

【4マン】【8マン】の選択が違ったら…
リーチに屈してオリていたら…

その後も守るではなく、攻めるとこは攻め、オーラスも自力でアガり、トップを決めた。

手繰り寄せた大物手の先にあったのは満面の笑みよりも安堵の笑顔だった。

良かったぁと。

どれだけのプレッシャーがあるのかはMリーガーじゃなきゃ分からない。
だからこそ、Mリーグの対局は至高であり、選手達は研鑽を続ける。

その選手達の究極の決断を筆者はこれからも探していく。

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