やれることは絶対に、逃さない。U-NEXT Pirates 仲林圭 音速のドラポン!【Mリーグ2022-23観戦記11/24】担当記者:ゆうせー

苦しい。

この放銃で仲林はラスに落ちてしまった。

しかし、ここからが仲林の真骨頂。

決して大振りはせずに、今やれることをコツコツとやって差を縮めていく。

東4局1本場は、

【白】を仕掛けた伊達に対して、

仲林は、

ここからション牌の【南】を切った!

もちろん理由があるのだが、

伊達は【白】を鳴いたあとに、マンズのターツを落としている。

ということは、ターツの片割れである【2マン】が手に残っているときには、ノーテンであったと読める。

つまり、「【2マン】を切ったときのツモがテンパイする牌だった場合だけ、伊達はテンパイしている」と考えられるのである。

仲林はこの【南】を切るチャンスを逃すと、テンパイやアガリを望みにくくなってしまう。

ここだ! というタイミングで仲林は【南】を打ったのだった。

実際、

伊達はこの形のイーシャンテンであった。

傍から見ているとなんとなく出来そうに思えてくるが、実戦で読み切って打つのは至難の業であろう。

【南】は無事通過し、手を進めていった仲林だったが、

この局は伊達の一人テンパイで流局。

南1局2本場は、二人の仕掛けがシンクロした局となった。

まず動いたのは親番の伊達。

松ヶ瀬が切った【東】をポン。役を確定させて進めていく。

対して、

仲林は【白】をポン。こちらは2鳴きだ。

両者とも、ドラの【1ソウ】を手に置きながらの進行となった。

ドラによる手牌価値の上昇を狙いながら手を組んでいく。また、ドラを切ることで相手にナメられて攻め込まれないように、という意図もあろう。

段々と、仕掛けた二人の手牌が整っていった。

まずは仲林、

ドラそのものを引いたイーシャンテンに。こうなると満貫まで見えてくる。

一方の伊達は、

【2ソウ】を引いて、赤だけでなくドラも使えるイーシャンテンに。

この日の伊達は、いつもより打速アップを意識しているように見えた。ターツが切り替わったここも、素早く【8ソウ】を選択していく。

続いて、

仲林が【7マン】を引いてテンパイ!

さらに、

伊達が【3ソウ】をチーしてこちらもテンパイだ!

実は、

密かに松ヶ瀬もテンパイしていたが、危険牌の【6ピン】を引いて迂回。

本当に松ヶ瀬は粘っこい打ち手だ。攻める隙は逃さないし、鉄壁なので点棒を持たせるとなかなか回収できない。

3着目と4着目。アガリたい二人のめくり合いとなった。

アガるのは、

仲林か?

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