やれることは絶対に、逃さない。U-NEXT Pirates 仲林圭 音速のドラポン!【Mリーグ2022-23観戦記11/24】担当記者:ゆうせー

しばし盤面を見つめたあとで仲林は、

【西】を切った。

次に丸山は【2ピン】をツモ切り。

「ポン」

モーションを止める伊達。

仲林は仕掛けることで、このまま進むと丸山がツモるはずだったハイテイを、自分のところへ来るように変えたのだ。

先ほどとった間は「誰からポン材が出たらどう仕掛けるのか、それとも仕掛けないのか」というシミュレーションをしていたのだろう。

ハイテイずらしで思い出されるのが、

10/20の2試合目。チームメイトの鈴木優が終盤にアンコの【南】を打って、

下家からポンをして、リーチ者のハイテイを消したプレーだ。

Piratesのお家芸になりつつあるハイテイずらし。

「出来ることを積み上げていく」

というチームのスタイルともフィットしているようにも思える。

さて、仲林が引き寄せたハイテイには、

伊達のアガリ牌が眠っていた。

この局は松ヶ瀬も含めた、三人テンパイでの流局となった。

少し点数が減ってしまった仲林は、

東2局の1本場に、メンピンツモのアガリを決め、即座に点数を取り返すことに成功。

続く東3局、親番の仲林が5巡目に分岐点を迎える。

【4マン】を引いてこの形。

ここで仲林は、

スッと【7ソウ】を切った。

かなり勝負がけの一打だ。

マンズに四連形が出来たので、【1ピン】【2ピン】ペンチャンを外して手牌に余裕を持たせながら、

【白】【白】+【2マン】【3マン】【4マン】【赤5マン】+【6ピン】【6ピン】【8ピン】+【6ソウ】【7ソウ】【7ソウ】+X

と4ブロックで構えるのも有力だ。マンズが伸びて5ブロックが揃ったときに、ピンズとソウズを厚く持てるのがメリットとして大きい。

ただ、

仲林は【9ソウ】を前巡に切っているので、ここで【7ソウ】を打っておかなければ、あとで【7ソウ】を切ったときに【6ソウ】【7ソウ】ターツを持っていることが読まれてしまう。

また逆に、この時点で【8ソウ】はすでに2枚打たれているので、ここで【7ソウ】を打ってのリャンメン固定は普通しづらい。だからこそ他家視点からは、この【5ソウ】【8ソウ】待ちが盲点ともなる。

「単純に【7ソウ】【9ソウ】カンチャンを払ったのだろう」と他家が読んでくれて、最後に残ったときにはアガリやすくなる利点があるわけだ。

他には、【1ピン】を切っている人も2人いることもあってペン【3ピン】の受けも悪くない。

総合判断で、仲林はピンズを残しつつ打【7ソウ】としたのだろう。

これが、

痛恨の結果となる。マンズが伸びたあとに【7ソウ】を持ってきてしまったのだ。

だが、選択に裏目はつきもの。ドラ3のチャンス手を「今出来る最良の選択」でなんとかものにしなければならない。

終盤に【8ソウ】をチーしてテンパイを入れる仲林。

「ツモ」

手牌を倒したのは松ヶ瀬だった。ツモ赤の500-1000で局を消化に成功する。

親での勝負手をかわされてしまった仲林、

東4局に、

ピンフで先制リーチをかける。

「ロン」

仲林が切った【4ソウ】に、声をかけたのは丸山だった。タンヤオ七対子ドラドラ、親の12000。

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