堅実な大怪盗
ルイス・キャミーが選んだ
大胆で最良な選択
昨年より1チーム増えて5チームとなった神域リーグ。
ファイナルを戦うのは4チームで、セミファイナルを終えて最下位のチームのみ敗退となる。
現状、グラディウスが最下位に位置してはいるが、そのグラディウスが狙うのは、1つ上の順位にいるゼウスだ。
ゼウスとの差は現状108pt。1回のトップラスで変わるポイント差であることを考えれば、安全圏とは到底言い難い。
もちろん、上も目指す中で、下も気にしなければいけない難しい立ち位置。
そんな中での戦いを任されたのが、ルイスキャミ―。
監督の鈴木たろうはもう規定回数を終え、出場することができない。
「借金返済だー! 奪い取って支払いしよー!」
……見た目とは裏腹に、会話の内容はこれっぽっちも可愛くはないのだが。
頼りになる大怪盗が、第26試合へと挑む。
第26試合
東家 因幡はねる (チームヘラクレス)
南家 多井隆晴 (チームアキレス)
西家 ルイス・キャミ―(チームゼウス)
北家 咲乃もこ (チームアトラス)
ルイスは東1局から安定した打ち回しを見せる。
リーチに対して回っていたところで、上家の多井からが出る。
出ていくのは中スジ。残りツモ回数2回というところで、ここは形式テンパイを目指す。
最終手番で引いてきたは切れないと判断し、打。
ノーテン罰符を払うことにはなったが、この1局だけでもルイスの安定感が分かるというもの。
続く東2局1本場
この形からの役牌南は雀頭も無くなるのでスルーし。
後にを重ねてこの形ならばとポン。
実に安定感のある打ち回しで、前局払ったノーテン罰符をすぐに取り返すことに成功。
東4局2本場
流局が続き、ジリジリとした拮抗状態から最初に抜け出しを図るのは、1試合目でトップをとって連投中の咲乃だった。
咲乃はこのチーから発進。食い伸ばしという技術。これでホンイツに必要なターツは揃った。
とがあっという間に鳴けて、12000のテンパイ。
しかしそう簡単にアガらせたくはないルイスも抵抗を試みる。
東をポンして1000点のテンパイ。ピンズは咲乃に切れないが、先にアガってしまえばどうということはない。
オリや鳴かせないだけが守備ではない。先にアガって相手の手を潰すこともまた守備。
しかしここは咲乃がをツモって4000オールのアガリ。
ようやく均衡が崩れ、咲乃がリード。
これ以上離されたくないルイスが、を引いてきて何を切るか悩む。
いわゆるターツオーバー。どこかのターツを払わなければいけない。
ルイスの選択は外し。タンヤオが確定していないかつ、二度受けになっているこの部分を払うのは、流石の安定感ある打ち筋と言えるだろう。
を引いた後に咲乃から出たをポン。
これで8000点のリャンメンテンパイに辿り着くと。
しっかりとツモアガって加点!
外しが功を奏した。仕掛けを重く見た素晴らしいアガリで咲乃に猛追して南場へ。