かつての仲間達に告ぐ
俺はトップを諦めねえ
刮目せよ
これが白雪レイドの麻雀
神域リーグ2022。
初年度となったこの大会を制したのは、村上監督率いるチームアトラスだった。
アトラスは唯一、去年のメンバーが全員、チームこそ違えど、今年も神域リーグに出場している。
歌衣メイカ、ルイスキャミ―、白雪レイド。
勝利を分かち合った3人は、最初から最後まで、良い仲間だったと言えるだろう。
ただ、白雪レイドは一つ、満足できないことがあった。
以前の記事でも触れたことがあるが、白雪は、昨年1度もトップを取ることができなかったのだ。
チームの稼ぎ頭で、MVPまで獲得した歌衣とは真逆。耐えて耐えて、何とかチームのマイナスポイントを減らして。
そうして白雪の初年度は終わりを迎えた。
しかし、今年は違う。
白雪は7試合を終えて131ptのプラス。自他共に認めるアキレスの稼ぎ頭だ。
さて、何故こんな話をしたのかと言えば。
第27試合
東家 白雪レイド (チームアキレス)
南家 歌衣メイカ (チームアトラス)
西家 ルイス・キャミー(チームゼウス)
北家 松本吉弘 (チームヘラクレス)
第27試合は、去年のアトラスメンバーが、集まった。
若干1名、知らないおじさん(仮)も同窓会に迷い込んでしまってはいるが、紛れもなく、元アトラスのチームメイトが3人という戦い。
更に白雪からすると、チームアキレスは、最終節抜け番のため、これがレギュラーシーズン最終戦になる。
「じゃ……レギュラーシーズン、大トリ任されたんで……見知った顔たちと、”リベンジマッチ”してきますわ」
それは一体どこへの『リベンジ』なのか。
白雪が、チームのため、そしていつかの己に打ち勝つために。
最終戦の舞台へと足を踏み入れた。
東1局
親番を迎えた白雪が早速仕掛ける。
ドラ受けこそあるもののドラが無く、赤も無い。メンゼンでは遠そう。となれば白雪は迷わない。
一番苦しいカンから仕掛けてソーズのホンイツ、チンイツへ。
が重なれば5800から。ソーズだけで染まりきれば12000からだ。
しかし、この仕掛けは、元チームメイトであれば十分に想定内だ。
「普通に染め、だね?」「ホンイツね……白雪好きだよなホンイツ」
勝手知ったる仲であれば、必要以上に恐れはしないし、踏み込んで来る。
それもまた、白雪は想定内。
松本からのリーチを受けて、最終盤に安全牌が無くなった。
ソーズは全く情報が無く、はドラ。
それでも、迷わず白雪はドラを切った。
松本の河にが早いこと、が通っていること。ドラだからと言って必要以上に怖がり過ぎず、自分のテンパイも最後まで見る。
実に白雪らしい選択。
この局は松本がアガリきって1000、2000。
トッププロがそう簡単には連荘を許してはくれない。
流局を挟んだ東3局
歌衣がここで少考。
雀頭と考えるならば、は不要な牌だが。