供託ドロ…改め「供託の貴公子」白鳥翔がもっとも光り輝く場所【熱論!Mリーグ/FS第5節】

熱論!Mリーグ【FS第5節】

供託ドロ…改め

「供託の貴公子」白鳥翔が

もっとも光り輝く場所

文・梶谷悠介【FS第5節担当ライター】2019年3月3日

 

どうもこんにちは(゚∀゚)

ツケマイせんせいの『鳴くなら泣くなみんなdeフーロ』の時間となりました。本日も楽しくみなさんと鳴きの勉強をしていきましょう!

こちらをご覧ください。

鈴木たろうでチー打とした場面です。

2巡目でドラのバックに抵抗感を持たれている方も多いのではないでしょうか。まずはその抵抗感という概念を捨てましょう。

人はなぜ鳴くのかと考えたことはありますか?

中には「そこに鳴く牌が出たから」と身体が勝手にポンチーの発声をしてしまう人がいます。そんな副露率5割超えの例外を除けば大概の人は鳴いた方が得だと判断したから鳴いています。

もう一度手牌を見てください。

これをスルーした方がアガりやすいでしょうか?スルーした方が打点が高くなるでしょうか?何か違うなって気がしませんか。

そうです、どのみちドラの頼みの手になりそうですよね。それならば今愚形のターツを埋めておいた方が断然アガりやすくなります。

こういったバック仕掛けに抵抗感を持つ方は見た目の美しさとか、役がつかないテンパイになったらどうしようとか、損得とは別の判断を持ち込んでいることが多いです。ですがスルーする方もを鳴いた後はやはりも鳴くわけですよね。であればを鳴いてを鳴くのも前後関係の問題に過ぎません。を鳴いたところでの出やすさは変わらない以上、先に鳴いた方が得ということになります。

このようにツモに恵まれて早いテンパイを果たしたのは結果論ですが、鳴かなければそのチャンスすらないのも事実ですね。

白鳥がをポンしてバックの仕掛けを入れた場面です。

できればのポンやのチーから入ってタンヤオに見せたかったですね。捨て牌を見ると残っている役牌がくらいしかありません。これだと鳴く前と後での出やすさに差が生じるため、単純に前後関係の問題とは言い切れなくなります。通常であれば1枚目のはスルーもありです。

もちろん白鳥もそこは承知の上でしょうが、今回は親の高宮がとターツを外していて手が早そうです。かわし手としての意味と、高宮がを掴んだ場合、手が良いならどうせ打ち出されるとの判断が働きましたね。

しかしアガれない方のをツモってきてしまいました。

麻雀界のダットサン民法こと福地本には役牌バック仕掛けでアガれない方をツモってきた場合、面子を崩せと書いてありました。そうすればフリテン解消のテンパイを再構築できるからですね。古典とはいえこのセオリーはまだ生きているはずです。なので白鳥はツモ切りとしましたが、私は打としてポンができた場合に親の現物である単騎に構える手順を残したいですね。

さて、このあと他家に動きがありました。

たろうにリーチが入っています。

直後に親の高宮はイーシャンテンからを切り出しました。

それを受けて再び白鳥です。

自分のツモはあと2回。高宮のをポンして現物の打とすればツモ番を1回飛ばしてテンパイを維持できたはずですがスルーしましたね。

前巡自分でを通しているため、鳴いても手詰まることはなさそうです。またリーチ者のハイテイをずらすこともできます。しかしスルーしたのはおそらく親にハイテイがまわってしまうのが嫌だったのでしょう。この終盤で初牌のを押してきてテンパイが濃厚ですからね。流局して(張ってないんかい!)と心の中で突っ込んだと僕は思います。

そして南2局、供託ハンターが動き出しました。の両面でチーです。供託2本と2本場、は3枚目とくれば鳴くでしょう。この後もチーしてきっちりツモアガりました。

よく解説で以前のキャッチフレーズの供託泥棒は泥棒のイメージが悪いとかで使われなくなったと聞くのですが、そんな悪いですかね?僕は酒盗とかルパンのイメージで良いと思いますが。どうしても使いたくないなら『供託の貴公子』というのはどうですか?以前僕が働いていた雀荘で僕のことをそう呼んでいたお客さんがいたのですが、白鳥にぴったりだと思いますよ。

南3局、たろうがでチーしたところです。567の三色でテンパイですね。

は3枚目、供託1本に4本場で3900テンパイ、トップ目の白鳥とは5200差なので出アガりでも逆転できます。ここは鉄チーでしょう。もしもアガれないをツモってきてもの対子落としでタンヤオに向かえますね。結果はツモでした。

そしてオーラスです。亜樹の早いリーチが入っている状況で白鳥、上家から出たに手が止まりました。

さあ計算してみましょう。

たろうとの差は2400です。を鳴けばほぼ1000点。リーチ棒をいれても出アガりでは400点足りません。しかしツモアガりなら1600点差が縮むので、200点差でまくることができます。あれ、300/500で親と何点差つくんだっけ?と計算してしまったあなた、こういうときのために覚えておくと楽ですよー。

というわけで鳴きましょう!

さらに鳴いた方が良い理由として、

①たろうp以外からのロン牌は見逃しをかけられること

②放銃しても跳満なければ2着をキープできること

③テンパイをとっておけば流局してテンパイ料での逆転ができること

が挙げられます。

そして見事ツモアガって逆転トップです!

というわけでなんと白鳥、1200オールと300/500ツモだけでトップを取ってしまいました。鳴きが武器にあると接戦に強いですねー。

それでは終了のお時間となりました。皆様のお役に立てたでしょうか?また次の機会に!さようなら~(^^)/~~~

 

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