麻雀初心者に覚えてほしいルールを11のステップに分けて解説します。順番に覚えていくことで理解が進み、読み終えたころには麻雀のルールが頭に入り、やり方がわかってくることでしょう。各ルールに詳細記事をリンクしているので、ひとつひとつ確認しながら麻雀のやり方を覚えていくことをおすすめします。
今は手軽に麻雀を楽しめるゲームやアプリがたくさんあるので、ゲームで遊びながら覚えるのもひとつの方法です。記事の最後に、一人で麻雀の練習ができるおすすめアプリを紹介します。初心者の方は、まず麻雀ゲームアプリでルールやゲームの流れ、打ち方、役など基礎を覚えることをおすすめします。
【目次】
ステップ1:麻雀牌の種類と数、牌の読み方を覚える
麻雀初心者の方に最初に覚えてもらいたいのは、麻雀牌の種類と数、牌の読み方です。麻雀牌は字牌(ツーパイ / じはい:字が書かれた牌)が7種類と数牌(シューパイ / しゅうぱい:数字が書かれた牌)が27種類、合計34種類あります。全ての牌は4枚ずつあるので、合計すると34種類×4枚=136枚です。
- 字牌:7種類 → 白・發・中・東・南・西・北の7種類
- 数牌:萬子(マンズ)・筒子(ピンズ)・索子(ソーズ)」の3種類×各9枚で計27枚
字牌の正式名称は「ツーパイ」、日本語では「じはい」と読む
数牌の正式名称は「シューパイ」、日本語では「すうぱい」と読む
数牌:27種
× 同じ牌が4枚ずつ
=============
合計:136枚
字牌は「白發中(はく・はつ・ちゅん)」「東南西北(トン・ナン・シャー・ペイ)」のセットで考えると覚えやすいです。
数牌は読み方の法則を知ればすぐに覚えられます。まずは以下の1〜9の読み方を覚えましょう。次はこれに数牌の読み方を加えます。
例:
→萬子(マンズ/ワンズ)の1(イー)なら「イーマン/イーワン」と読む
→筒子(ピンズ)の2(リャン)なら「リャンピン」と読む
→索子(ソーズ)の3(サン)なら「サンソー」と読む
数字 | 読み方 |
---|---|
1 | イー |
2 | リャン |
3 | サン |
4 | スー |
5 | ウー |
6 | ロー |
7 | チー |
8 | パー |
9 | キュー |
数牌の全ての読み方は以下の記事にまとめています。
ステップ2:点棒の種類と点数配分を覚える
麻雀では「点棒(てんぼう)」と呼ばれる棒を使って点数のやり取りをします。点棒は、10,000点棒、5,000点棒、1,000点棒、500点棒、100点棒の5種類があります。リーチ(立直)をした際は、供託用(一時的に預ける)として場に1,000点棒を「リーチ棒」として出します。
全自動麻雀卓で以下のように点棒に色が付いています。
- 10,000点棒:赤
- 5,000点棒:黄
- 1,000点棒:青
- 500点棒:緑
- 100点棒:白
まずは点棒の種類と、点棒ごとの点数配分を覚えてみましょう。点数計算の仕方は少しややこしいので、別の記事で詳しく解説します。リーチ棒の出し方も図解しています。
ステップ3:場所決め / 起家(最初の親)の決め方を覚える
麻雀には、「親」と「子」という役割があります。4人で打つ場合、各局で必ず1人が「親」になり、残り3人が「子」となります。
親になったときにアガると点数が1.5倍になりますが、子の誰かがツモアガリ(自分で引いた牌でアガる)した場合、他の子よりも2倍多く点数を支払わないといけません。親にはメリットもデメリットもあります。
麻雀のゲームを開始する際は、最初に各プレイヤーが「座る場所」と「最初の親」を決めます。
- 起家マークを任意の一箇所に置く
- を1枚ずつ伏せてシャッフルし、混ぜた人以外の3名が1枚ずつ引いていく
- を引いた人が起家マークの場所に座り、以下、反時計回りに → → の順で座る
麻雀特有の場所決めと親の決め方があるので、必ず覚えましょう。ここで全て解説すると長くなるので、以下の記事を参考にしてください。
ステップ4:配牌の仕方を覚える
座る場所と最初の親が決まったら、各プレイヤーが13枚ずつ牌を取っていく「配牌(はいぱい)」という作業をします。簡単に流れを説明すると、牌山(ハイヤマ)=2段17枚の牌が積まれた山から、各プレイヤーが牌を2枚2列=計4枚ずつ(合計12枚ずつ)取っていく作業です。それぞれ12枚ずつ取り終えたら、親は2枚(1列飛ばして2枚取る)、子は1枚ずつ取ります
配牌は手順もルールがあるので、これも確実に覚えましょう。配牌は以下の記事で図解していますので、こちらを読んでぜひ覚えてください。
ステップ5:ゲームの流れを覚える
配牌が終わったら、いよいよゲームのスタートです。配牌は時計回り(右回り)ですが、ゲームがスタートしたら反時計回り(左回り)に順に取っていくので注意してください。
麻雀ゲームは、牌を山から「1枚ツモる(取る)」→「1枚捨てる」を繰り返して進行していきます。14枚の手牌(自分の持っている牌)の中から、不要と思った1枚を自分の前に表向きに置きます。不要な牌のことを「捨て牌(ステハイ)」、不要な牌を捨てる行為を「切る」と言ったりしますので、これも覚えておきましょう。
手牌は常に13枚(アガリの形は14枚)ある状態にするのがルールです。牌を1枚取ったのに手牌から1枚捨て忘れてしまい、手牌が13枚よりも多くなる状態を「多牌(ターハイ)」と呼びます。反対に、ツモり忘れなどで手牌が13枚以下になる状態を「少牌(ショウハイ)」と呼びます。多牌も少牌もチョンボになるので注意しましょう。
ゲームの流れは以下の記事で順を追って解説しています。麻雀ゲームをする前に流れを確認しておきましょう。
ステップ6:流局・途中流局の条件を覚える
誰もアガらずにゲームが終わることを「流局」と言います。局の最後のツモ牌を取る=誰もアガらずに最後の牌「海底牌(ハイテイパイ)」を取ると流局になります。
その他、局の途中であってもゲームが終了する「途中流局」になる場合もあります。主に以下の5つが途中流局として採用されます。
- 九種九牌(キュウシュキュウハイ)
最初に配牌時に数牌の1,9牌と字牌が9種類&9枚以上が手牌にある - 四風子連打(スーフォンツレンダ)
1巡目に全員が同一の風牌(東・南・西・北)を捨てる - 四開槓(スーカイカン)/四槓流れ(スーカンナガレ)
2人以上が合計4回のカンをする - 三家和(サンチャホー)
3人が同時にロンアガリを宣言する - 四家立直(スーチャリーチ)
4人全員がリーチをする
流局と途中流局は、以下の記事で図解しています。途中流局は頻繁に発生しませんが、その状況になったときにすぐ対応できるように、麻雀のルールとして覚えておきましょう。
ステップ7:アガリ形を覚える
麻雀で役が完成することを「和了(アガリ)」と言います。麻雀のアガリ形は「4面子(メンツ)」+「1雀頭(ジャントウ)」が基本です。アガリ方には、自分でアガリ牌を持ってくる「ツモアガリ」と、相手が捨てた牌でアガる「ロンアガリ」の2種類があります。
雀頭は のように同じ2枚の牌で作るもので、「対子(トイツ)」 とも呼びます。アガるには必ず1組の雀頭が必要です。
面子の種類は、「順子(シュンツ)」「刻子(コーツ)」 「槓子(カンツ)」があります。これは麻雀には欠かせないなので、必ず覚えましょう。
面子の種類
- 順子(シュンツ):同じ種類の数牌を数の順に揃える
- 刻子(コーツ):3枚同じ種類の牌を揃える
- 槓子(カンツ):4枚同じ種類の牌を揃える
役は後から覚えればいいので、まずはアガリ形を理解しましょう。以下の記事でツモアガリとロンアガリを例で解説していますので、参考にしてください。
フリテンを覚える
アガリ形を覚えたついでに、「フリテン」も覚えておきましょう。フリテンは、「自分の捨て牌にアガリ牌があると、その牌ではロンアガリ(他のプレイヤーの捨て牌でアガる)ができない」というルールです。ツモアガリ(自分でアガリ牌を引いてアガる)はできます。
麻雀ゲームで、他のプレイヤーが自分のアガリ牌を捨てているのにロンアガリできなかった、という経験をしたことはありませんか? それはおそらく「フリテン」だったからです。
麻雀ゲームでは自動でフリテンを判定してくれますが、実際の麻雀では自分で判断しなければなりません。フリテンはチョンボになるので、初心者のうちは気をつけて打つようしましょう。
ステップ8:ドラを覚える
配牌の解説記事に、「ドラ表示牌」というものが出てきましたね。「ドラって何?」と疑問に思われたことでしょう。
「ドラ」を簡単に説明すると、「アガったときに持っていると点数が増える牌」です。ゲームごとに「ドラ」となる牌は変わります。手牌(自分が所有する牌)の中に「ドラ」があり、かつアガったときに「ドラ」の枚数に応じて点数が加算されます。
「ドラ」は5種類あり、それぞれ条件が異なります。いずれのドラも、1枚につき1翻がつきます。
- 表ドラ:ドラ表示牌の次位牌
- 裏ドラ:リーチをかけてアガったときに、ドラ表示牌の下の牌をめくる
- 槓ドラ:カンをしたときにドラ表示牌の隣の4枚からめくる
- 槓ウラ:槓ドラが表示されていて、かつリーチをかけてアガった場合にめくる
- 赤ドラ:赤牌を持っていればドラとなる
「ドラ」も麻雀を打つうえで欠かせないルールなので、しっかり覚えておきましょう。 ドラは以下の記事で解説しています。
ステップ9:役を覚える
麻雀はいかに役を作ってアガるかが醍醐味のゲームです。比較的に作るのが簡単な役から、出現頻度の低いレアな役まで幅広くあります。まずは「立直(リーチ)」をはじめ、「断么九(タンヤオ)」や「平和(ピンフ)」といった出現頻度の高い1飜役から覚えていきましょう。
注意したいのは、「鳴いても成立する役」と「鳴くと成立しない役」があることです。「鳴くと飜数が下がる(=点数が下がる)役」もあります。下記の記事で「鳴きOK」か「鳴き不可」かを一覧で確認できるので、覚えるまでは見ながら打つことをおすすめします。
ステップ10:鳴き(チー、ポン、カン)を覚える
麻雀には、「鳴き」というルールが存在します。簡単にいうと、他のプレイヤーが捨てた牌で面子(牌の組み合わせ)を作る行為です。
「鳴き」は「チー」「ポン」「カン」の3種類があり、それぞれ条件が異なります。「鳴き」を覚えると戦略の幅が広がるので、ぜひ覚えましょう。
チー:上家(左隣りに座っている人)の捨て牌で順子を作る行為
- 上家からしか鳴けない
- 順子(同じ種類の数牌を数の順に揃える)のみ作れる
- 鳴いた牌を他家にさらす
ポン:他家が捨てた牌で刻子を作る行為
- ポンは誰からでも鳴ける
- 刻子(同じ3枚同じ種類の牌を揃える)のみ作れる
- 鳴いた牌を他家にさらす
ここでの解説は省略していますが、チーとポンには手順があります。以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて覚えてください。
同一牌を4枚揃える「カン」も鳴きの一種ですが、仕組みが少々複雑です。他家の捨て牌で作る「明槓(ミンカン)」は鳴き扱いになりますが、自分の手牌のみで作る「暗槓(アンカン)」は鳴き扱いにはなりません。詳しくはカンの解説記事で。
ステップ11:点数計算を覚える
麻雀の点数を計算するには、まず「符計算」を覚える必要があります。「符(ふ)」は、手牌の組み合わせやアガリの形などで点数を計算するものです。麻雀を打つうえで欠かせない知識なので、早めに覚えることをおすすめします。
初心者のうちは、符計算は難しいな…と感じることでしょう。でも覚えてしまえばスッと計算できるようになります。下記の記事に符計算の方法と早見表を掲載しているので、参考にしてください。覚えるまでは確認しながら打ちましょう。
符計算の仕方を覚えたら、次は早見点数表を見ながらアガリ点を覚えましょう。アガリ点も最初は早見表を見ながら打つのがおすすめです。
下記の記事に点数計算の早見表を掲載しています。麻雀の点数計算が複雑になった理由も解説しているので、気になる方はぜひ。
EX1:麻雀用語を覚える
麻雀には独自の用語が多数あります。知らなくても麻雀は打てますが、覚えておくとやり取りや会話がスムーズになります。Mリーグの実況をより楽しむためにも、基本的な麻雀用語を押さえておきましょう。あるていど麻雀用語を覚えると、初心者から中級者になったかなと感じるかもしれませんね。
よく使う麻雀用語は以下の記事から探せます(用語の解説付き)
EX2:一人で麻雀の練習ができるおすすめアプリ
麻雀アプリゲームでルールを学んだり、役名を覚えたりするのもおすすめです。CPU相手であれば焦らずに打てますし、サポート機能があるゲームなら、麻雀のルールを知らなくても打つことができます。
麻雀アプリや麻雀ゲームでは自動で点数計算してくれるので、符計算や役ごとの翻数を覚えてなくても心配ありません。点数計算や役は打っていくうちに覚えていけばよいので、あまり難しく考えずに遊んでみてください。ゲームによって採用しているルールに違いがあるのでその点は注意が必要ですが、まずゲームから初めてみるのもいいでしょう。
一人で麻雀の練習ができるおすすめのアプリをいくつかご紹介します。
NET麻雀 MJモバイル
セガが配信している麻雀ゲームアプリ『NET麻雀 MJモバイル』は、トレーニングモードで麻雀の打ち方の基礎を学んだり、オフラインモードでCPUと練習対局をしたりできます。練習用のCPU戦では、上記画像のようにポンやチーといった鳴きをわかりやすく表示してくれたり、リーチ時に打牌可能な牌を示してくれたりするので、初心者でも麻雀の打ち方がわかります。CPU戦では東風戦と三麻戦がプレイ可能ですので、ぜひ練習してみてください。
麻雀格闘倶楽部Sp
『麻雀格闘倶楽部Sp』はコナミが配信している定番の麻雀ゲームアプリです。練習モードではCPU相手に課金なしの無制限で練習できます。鳴きやアガリをサポートしてくれるので、ルールや役を完全に覚えていなくても心配ありません。Mリーガーやプロ雀士本人も参戦しているので、雀力を鍛えて上を目指してみてください。
Mリーガーの高宮まり選手による「麻雀教室」の動画もアプリから無料で視聴できます。全6回、各25分の動画で麻雀の基礎を一から教えてくれます。ルールを知りたい方は、まず動画を観てみてください。
Maru-Jan
老舗のオンライン麻雀ゲーム『Maru-Jan』も練習におすすめです。ログイン画面で「一人用ゲーム」を選択すると、練習用の「麻雀強化道場」をプレイできます。配牌から21巡目以内にアガリを目指し、達成するとオンライン対戦で使えるポイントがもらえます(ログイン時にGOLDからポイントに変換)。クイズ感覚でぜひチャレンジしてみてください。
その他のおすすめの麻雀ゲームアプリは以下の記事で紹介しています。麻雀初心者でも遊べるアプリばかりなので、ぜひ参考にしてください。