全員集合を制したのは…─勝ちたがりたちの四重奏─【Mリーグ2022-23観戦記12/9】担当記者:渡邉浩史郎

マンズは変化十分の四連形にして、安全牌の【9ピン】を持った形だ。トップに向けて猪突猛進ではなく、目の前の着順を守る意識も忘れていない。

しかしここから焦れる展開。

高宮も焦れる。そうこうしている間に……

堀がやってくる! こちらもドラ対子で聴牌すれば文句なし!

瑞原は現状浮いているドラを切る気がなく、三段目に突入したのでここからは降りて祈りをささげる局面。

三者のにらみ合い、大事な大事な先制を取れたのは……

勝又だ!

ツモなら文句なし。脇からの出アガリはトップ狙いなら偶然役二つ以上が必要・二着は無条件。この巡目で1着順上昇があるなら当然見逃しはしないだろう。

そこにドカンと落雷を落とすのは高宮! 両無筋の【5ピン】を切り、卓には戦慄が走る。
高宮は放銃でのラス落ちがある以上、この押しはほぼ聴牌だろう。

決着は……

あとのない堀から【7ソウ】が出た!
流局決着での着順上昇のためには自身の聴牌が絶対条件。ワンチャンスで高宮に通りそうな【7ソウ】が選ばれるのはやむを得ない。

後は勝又の五連勝、裏二枚以上条件だが……

あまりにあっさりと捲る勝又。本当に自身の5連勝のことなど考えていなかったのだろう。

裏ドラは一枚止まり、2着へ上昇するアガリで幕を閉じた。

僅差に強し、瑞原。再び個人2位まで浮上。本田を視界にとらえた。

勝ちたがりたちの戦いはさらに白熱を帯びていく――

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