12月15日(木)の第一試合、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳は苦境に喘いでいた。
東場の全ての局で三者にツモアガリがあり、自身は南1局で11900点持ちのダンラス目北家。
この手でもツモ切り、国士一直線の進行にする。
34900点持ちトップ目南家の赤坂ドリブンズ・丸山奏子は、手牌でも大きくリードしていた。
8巡目にドラのを切って目一杯のイーシャンテンである。
岡田から見て、トップ目のこの挙動は見過ごせない。
まずイーシャンテン以上、次に手出しでも入れば、リーチの有無にかかわらずテンパイ警戒をしなければならない。
岡田もそれに合わせる形でドラ切り。
丸山は次巡、ツモで打。
これは、を切ればもちろんカンの受け入れがあるが、自身から見てが3枚目。
後半岡田の国士に切り遅れることを嫌がったのだろう。
丸山も岡田を警戒しているのが見てとれる。
ただ実際の岡田はこの手。
国士はもう厳しく、今手出しのあった丸山がダマテンならもちろん打つわけにはいかない。
ここは丸山の現物を切る。
現状岡田のこの局のテーマは、まず放銃しないことが第一になっている。
そしてもう一つは──、
安全牌を切りながらも、相手から見て国士の可能性をなるべく残すことである。
11巡目、岡田は切り。
今上家のEX風林火山・二階堂瑠美が切ったに合わせ打つこともできるが、
するとが4枚河に出てしまう。
打たないが、国士は消さない。
単純にベタオリするだけならどんなに楽でも、岡田は捨て牌を凝らすことを怠らなかった。
12巡目、丸山がをツモ切るが──、
少考が見えて明らかに岡田を気にしている。
そして13巡目の岡田。
ここで、何を切るべきだろうか。
西や白は完全安全牌だが、河に4枚目になる。
ダマテンにも打たず、国士の可能性を匂わす牌。
今瑠美が切ったのスジで、アンコの切りである。
そしてその直後にやっと丸山はツモでテンパイ。
しかし──
丸山は岡田の捨て牌を注視して、打のダマテンに構えた。
丸山から見た景色はこうである。
岡田はドラ切りの後、手出しのヤオチュウ牌がとある。
そして4枚切れのヤオチュウ牌は、ない。
待ちとなるは、岡田が1枚先に間に合わせた格好になる。
岡田が張っているかどうかは眉唾だが、もう14巡目。
34900点のトップ目なので、脇二人に対しても含め、
今後無防備になることを避けたのだろう。
同巡、岡田は手出しで。場に3枚目である。
頑なに、4枚目は見せない。