白熱のボーダー争い直接対決!
を横目に、中田花奈は
確かな成長を示し続ける
文・カイエ【火曜担当ライター】2026年3月3日
富める者は富み、恵まれない者はより負のスパイラルに陥っていく。
そんな資本主義社会の縮図のような残酷絵巻が、今期から過去最多10チームにより、過去最多のレギュラー試合数120戦で争われる2025-26シーズンのMリーグにおいても、紡がれている。
驚異の新人・永井孝典(EX風林火山)の、手のつけられない一時の独走状態がそうだし、現時点での、小さな天才・堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)のまさかの個人成績最下位というのもそうした酷薄さを象徴している。
チーム単位でみても、試合数が増加したとはいえ、いわゆる「デイリーダブル」が頻出し、歴代最高ポイントを記録したEX風林火山と、歴代チームトップ数を更新したKONAMI麻雀格闘倶楽部は、プレイングマネージャーの采配力もあってか、かつてない高次元での首位争いを演じている。
反対に「常勝軍団」パイレーツは、好調だった序盤から、ひとたび転落すると、あっという間に最下位にまで突き落とされた。連敗も多く、箱下も多かった。不調だった序盤から不死鳥の如く一気に上昇したセガサミーフェニックスとは真逆の軌跡を辿ってしまったのだった。
トップ3とボトム3が極端なポイント差で早々に形成されてしまい、落ちる気配も昇る気配も無いまま、ついに現状の順位に固着してしまった。
すると興味は、中位のボーダー争いに注がれる。
終盤の入口あたりではボーダーはプラスポイントになるかとも思われたが、トップ3がとにかく勝ちまくることで、自然とマイナス3桁前後を巡る攻防へとシフトしていった。半分より上の6チームが残るのだから、全チームがプラスポイントで進出するということは確率的にも低いことなのだが、戦前の予想通り、-200Pでもレギュラー突破が叶う水準になっている。
第2試合
東家:多井隆晴(渋谷ABEMAS)
南家:中田花奈(BEAST X)
西家:本田朋広(TEAM RAIDEN / 雷電)
北家:渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)
そして本日、ボーダーを挟んだ6位と7位に位置する、雷電とABEMASが直接対決を迎えた。間違いなく、佳境に入った今シーズンの中でも山場である。
東2局1本場
トップ3に位置するBEAST Xの中田花奈。
加入1年目は1勝、2年目に2勝にとどまり、明らかな経験不足を露呈し、残留も危ぶまれた。しかし今期はここまで8勝をあげる活躍。飛躍的に成績が伸びた。
実際、随所に成長を感じさせる今期の中田は、チームの好調を追い風にメリハリの利いた麻雀が打てている印象だ。
親で三色のイーシャンテン。もちろん
を切りたいのだが、渋川からすでに先制リーチがかかっている。その一発目。
ここは
切り。
が3枚河にありワンチャンスの牌。自身が親で、まだ通っていない筋も多い。イーシャンテンならこれくらいは切りたいのだが、昨年までの中田であれば、ともすれば
に手がかかっていたかもしれない。とりあえずリーチの一発目なので現物の
のトイツ落とし。無難な選択というか、常にチームのポイント状況が悪かったなかで、萎縮したような一打を放っていた可能性がある。ここで思考停止して回るのは簡単。しかし、殻を破った今期の中田花奈は違う。
そして三色確定のペン
で堂々と曲げる。
富める者が富む構造の後押しもあるのだろう、判断の良さや決断のスピード自体も大きく向上し、自信に漲っているかのような攻めた姿勢も、中田の新境地だ。
残り枚数で劣るこの4000オールは、決して簡単ではない。まだそう言うには早いが、今期の中田の集大成のようなアガりでリードを築く。
何せ、裏では渋川のリーチは倍満まである超ド級の手。リーチ時に5枚山で、三色になる高目の
も2枚いた。
東2局2本場
中田、余勢を駆ってここも先制リーチ。
決めていたのだろう。
ドラと1枚捨てられている
とのシャンポン待ちだが、淀みなく牌を曲げた。山に2枚。
大一番に起用されたのは、雷電の本田朋広。
昨年までのやんちゃな好調さが少し影を潜め、ポイント的にはここまで、加入年以来の苦戦を強いられている。
ここは
切りで面子手と七対子のイーシャンテンを維持。とりわけドラの
を引ければ、イーペーコー含みで満貫級の勝負手。通ったばかりの
に呼応して
→
と筋を開拓していく。
前局、大物手が空ぶった渋川も赤牌独占のこの手牌。再びの大物手だ。赤+ドラの
が浮いているのが気がかりだが、親のリーチにも屈せず立ち向かう。
本田が追いついて
–
待ちのリーチ。
2軒目のリーチを受けてしまった渋川。
面子手の維持のために選択するターツは、どれも危険を伴う。














