猛将から闘将へ 永井孝典が選んだ攻めの間合い【Mリーグ2025-26 セミファイナル 観戦記 4/20 第1試合】担当記者 喜多剛士

南3局

南3局、親番がなくなり苦しいのはラス目の醍醐。大介としては、点差を詰めたいが最悪この点差をキープしてオーラスに満貫ツモ条件を残したい。浅見は親番での逆転を狙う立場。

そしてトップ目の永井は、【中】がトイツの手牌からドラ搭子の【2マン】【4マン】を外しにかかる。

打点は落ちるが、1000点でも加点できれば2着目の大介が満貫跳満条件に変わる。

さらに【中】をポンした際、ドラ表示のカン【3マン】よりも【1ソウ】【2ソウ】の並びトイツの方が鳴きやすく局進行を意識した冷静な判断だ。

浅見は123の三色イーシャンテン。【6ソウ】【北】のどちらのトイツを外すか。

【6ソウ】を外せば高目チャンタが見えるが、チャンタに必要な【9マン】はすでに2枚見え。巡目も中盤で【6ソウ】の危険度も高く副露して手を進められるリスクも高い。ここは安全度の高い【北】を選択した。

そんな中、醍醐が先制テンパイ。カン【3ピン】でリーチを宣言。

続いて浅見も追いつき、123の三色が完成する【3ピン】待ちでリーチ。

【3ピン】は山には1枚、醍醐とのめくり合いとなる。

さらに大介も追いつき、【3ソウ】【6ソウ】待ちで山に3枚。

さらに次巡、【赤5マン】を引き入れ、手牌と入れ替え危険牌の【5マン】を勝負。

タンヤオ・赤2・ドラで満貫が見える勝負手。

トップを狙う三者が、ここで真正面からぶつかり合う。

この激戦を制したのは醍醐。【3ピン】ツモでリーチ・ツモ・ドラ・赤の2000-4000。

同テンを引き負けて親被りとなった浅見は、思わず口元がゆがむ。

このアガリにより、オーラスの条件は、大介は満貫ツモでトップ、醍醐は1000-2000でラス抜け、浅見はトップまで跳満ツモ条件で、勝負は最終局へともつれ込む。

 

南4局

ラス目の醍醐に大きなチャンス手が舞い降りる。ドラ【白】がトイツの七対子イーシャンテン。 さらに【赤5マン】があるため、一発ツモや裏ドラ次第では倍満で逆転トップまで見える。ポストシーズンに強い醍醐が、ここで再び魅せるのか。

一方、索子に寄せていた浅見は、醍醐から放たれた【6ソウ】を熟考の末に456でチー。

チンイツ・一通を見据え、【3ソウ】のくっつきイーシャンテンに構える。

大介の放った【2ソウ】に対し、七対子に向かっていた醍醐は合わせ打ち。

これを浅見が123でチーし、【1ソウ】【4ソウ】待ちのテンパイ。

ツモれば逆転トップとなる跳満の勝負手となった。

そして醍醐は七対子のイーシャンテンから【9ソウ】をツモ。

【9ソウ】を残して面子手も見るか、【9ソウ】を外して七対子一直線か。どちらにもメリットとリスクがあり、簡単には決められない難局面。熟慮の末、醍醐が選んだのは【1ソウ】

しかし、この【1ソウ】が浅見への放銃となる。

チンイツ・一通で12000。トップこそ逃したものの、2着を確保した。

セミファイナルで苦しんでいるドリブンズは、浅見がこの試合でしっかり2着を確保。

好調だった大介は東場で見せ場を作ったものの、最後はまくられて3着に沈んだ。

そして“ポストシーズン男”の醍醐は、最後の最後まで魅せる麻雀を披露したが、結果は悔しいラスに終わった。

そんな混戦を制してトップを決めたのは永井。

レギュラーシーズンでは“三河の猛将”として戦ってきた永井が、この試合で見せたのは、 ただの豪快さではなく、勝つための意志と精度を備えた攻めだった。

軍師の指南を受け、永井は今、猛将から闘将へと静かに姿を変えつつある。

個人タイトルを逃した悔しさを胸に、それでも前へ進む永井。

セミファイナルで見せたこの進化こそが、次のステージへの布石となる。

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