Mリーグ2018ベストオブ【小林剛】〜21人のMリーガー名場面集〜

Mリーグ2018

ベストオブ【小林剛】

21人のMリーガー名場面集

文・ゆうせー

 

2分間でプレイバック!

U-NEXT Pirates小林剛の真骨頂

“アガリは最大の防御”

 

シーズン終盤の1月22日 2戦目 東2局

親番の園田が切ったこのを、

「ポン」

小林がポンをした。

一方、4巡目の多井の手番、

早くもを切り飛ばしていった。が組み込まれている、いい形のリャンシャンテンだ。

また、親番園田の6巡目、

リャンメンとリャンカンのイーシャンテンに。ドラが1枚内蔵されていて、十分勝負になる手だ。

また多井に視点を戻すと、

7巡目にはリャンメンが2つのイーシャンテンに。

負けじと園田も、

次の手番で同じくリャンメンが2つのイーシャンテン、と手を進めていく。

「リーチ」

先にリーチがかかったのは多井だった。

その5秒後には、

「リーチ」

園田が一瞬で追いついた!

勝負の行方は…

 

「ツモ」

なんと小林のアガリ!

ここで、この局小林がどのように手を進めていたのかを見てみよう。

まず、2巡目にを仕掛けたのは、

この形からだった。現在ドラが1枚もなく、カンチャンも残っているため、仕掛けないプレイヤーも多いのではないだろうか。

しかしだからこそ、この手はを鳴くべきだとも言える。まず、ドラのは何の問題もなく使うことが出来る。そしてを引いてカンチャンが出来たときにも、役があるので鳴けるというのが心強いし、もし最終的に愚形待ちになっても手替わりを待ちつつアガることが出来る。

また、をスルーして門前で進めたところでこの手は打点が大幅に上がるわけではない。むしろこの手を他家より早く門前で仕上げるのは至難の業だろう。

ここは小林、役をつけて自身のアガリを目指すために白を仕掛けていった。

次巡、

を重ねてイーシャンテンに。を鳴くことが出来ればひとまず2000点のテンパイが取れ、その後もドラ引きなどがあれば、さらなる打点上昇の可能性もある。また、この2枚が手牌にあるときには、守備駒として使える側面もある。

そして、

なんと小林は4巡目にはもうテンパイしていたのだった!

このときの他家の手牌を見てみると…

多井はまだリャンシャンテンで、

園田もリャンシャンテンだ。

多井、園田、どちらもテンパイをすればリーチを打つであろう手。もし、この時点で小林のアガリによって未然に両者の手を潰すことが出来たならば、それは大きな価値がある。この段階では小林のアガリは発生しなかったが、

仕掛けて役アリのテンパイを入れている=常にアガリの抽選を受けている

ということでもあるのだ。

その後、小林の手は、

8巡目にリャンメン待ちへと変化。

再びこのときの他家の手を見てみると…

多井は良形イーシャンテン。

園田も良形イーシャンテン。

ここでも小林が一歩先んじているのが分かる。

そして、多井、園田の2軒リーチを受けたところで…

このアガリとなったのだった。

 

門前2者に追いつかれはした。そして結局1000点の手になった。とはいえ、この役アリのテンパイを入れていたおかげで、本手2人のアガリを阻止して加点をすることに成功したのだった。

このようなシャープな速攻による防御が小林の真骨頂だ。

来シーズン以降も、このとき見せたような満面の笑みを何度も、何度でも見たいというのが私の、そしてPiratesサポーターをはじめとする“コバゴーファン”の想いであろう。

 

ゆうせー
京都大学法学部卒の現役塾講師でありながら雀荘の店員もこなし、麻雀強者が最も集まる人気オンライン対戦麻雀「天鳳」でも全国ランキング1位(鳳南2000戦安定段位ランキング2018年5月現在)、麻雀界では知る人ぞ知る異才。「実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義」の著書であり、Mリーガー朝倉康心プロの実兄。

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