第29試合 天宮こころvs因幡はねるvs天開司vsルイス・キャミー
夏の終わりと共にやってきた、神域リーグ最終節。毎年恒例になるのだろうか。
全部で10日程と短い期間ではあったが、いろいろなことが起ったように感じる。
役満がとびでたり、不運な放銃があったり、誰もできないような手順であがったり、面白いやり取りや、選手の個性やチームの間柄がわかるやり取りがあったり。
それぞれの楽屋配信や視点配信、普段の練習、ハイライト動画、切り抜き、観戦記事など、見どころがわかりやすく、頭に入ったし、本配信の時間以外でもたくさん神域リーグのコンテンツに振れることがあったからだろう。
肝心のチームランキングではアトラスが優勝の可能性がかなり高い。
ゼウスとヘラクレスはかなり厳しい条件になるが、大きな素点の3連勝して、アトラスの順位をなるべく低くすれば可能性はある。
一方アキレスは優勝はほぼ不可能な位置まで来ている。
このように最後は優勝条件などを計算しながら試合することになるが、神域リーグは特殊なルールが採用された。
最終節は3試合同時に行われる。そのため、選手は、あまり細かい条件計算を考える必要なく、とにかく自分の全力をだして、たくさんポイントを稼ぐことに集中することができる。
もし自分がトップをとれなさそうな状況でも、無謀な条件を追うより、なるべく点数を稼いであとはチームメイトに祈るという打ち方になるだろう。
麻雀の試合をよくみる人は条件戦をみるのは面白くて好きな人が多いと思うが、このルールは、無理に打ち方を変える必要がなくて選手の普段の実力をそのままだせるため、いいルールだなと感じた。
東家スタート・天宮こころ
多井監督からは、「ここまできたら、無理に優勝を狙わず、好きなように打ってほしい」という方針がでている。天宮選手らしい打点を追った手組に期待できそうだ。
南家スタート・因幡はねる
麻雀の練習だけでなく、麻雀プロや神域リーグ選手を集めて企画を行うなど、神域リーグや麻雀界を盛り上げてくれた彼女には多くの人が感謝しているだろう。ここまでチームも3連勝中で、今一番勢いに乗っている。
西家スタート・天開司
神域リーグ主催者で、守備的な麻雀のバーチャル債務者。今日は特にトップを狙いにいくだろう。Fra選手と4着回避率のタイトルを競っているところだが、そんなの気にしていないはず。
北家スタート・ルイス・キャミー
何事も起きなければだいたいアトラスが優勝できそうだ。トップをとれそうなら、さらに素点を稼いで歌衣の持つ半荘最高スコアの記録を盗ってみるのもいいかもしれない。
というわけで、AからCの同じランクの選手同士の3試合が同時に行われた。
本記事はランクBの選手たちの試合だ。今回の神域リーグではランクCの選手の活躍が目だったが、ランクBの選手たちも個性豊かな打ち手がそろっている。
【東1局 覚悟のルイス・キャミー】
最初にテンパイをいれたのはルイス選手だった。現在トップのチームのため、ラスを回避していけば優勝ができそうだ。
通常ならリーチしそうだが、自風が暗刻で役ありのダマテンにして局消化をとにかくする選択をした。
しかし、次順、ルイス選手は覚悟を決めた。
「いくか、私が1位盗るか」
そう言ってリーチをしたのだ。他のチームの選手が大きなマイナスで4着になるかもしれない。自分でトップを決めて、チーム優勝する。これが一番だ。なにより普段通りの打ちかたをするのが後悔のしない選択だ。
親の天宮選手がすぐに追いついてリーチ!
アトラスを4着にするチャンスだ。
結果はイーシャンテンを維持した因幡選手からがでてルイス選手のアガリ。
覚悟のリーチからルイス選手の連続あがりが決まっていく。
【東2局 優勝に近づく連続和了】
続いても手牌がいいのがルイス選手。完全イーシャンテンだ。
上家からでた3枚目のをチーしてテンパイをいれた。首位アトラス以外のポイント状況ならできなさそうなチーだ。
シビアにチーテンをいれ、すぐに天開選手からあがれた。
ルイス選手が一つあがるたびにアトラスの優勝が少しづつ近づいていく。
東3局でも手がいいのがルイス選手。
この巡目の上家からでたもチーしてテンパイをいれた。
天開選手や天宮選手なら、ホンイツまで狙っていたかもしれない手だが、ルイス選手はとにかくシビアに局消化をする選択をした。
この選択がそもそもできるのも、今までのチームで稼いだポイントのおかげである。
天宮選手がドラを重ね、親の天開選手がテンパイをいれるも、でていくはすでにルイス選手に放銃する牌だったのだ。
ルイス選手自らアガり、他選手のチャンスを潰していく。トップ目らしい打ち方だ。
【天宮選手の決死の国士無双】
バラバラな配牌を引いてしまった天宮選手はから国士無双を狙っていった。
8種しかないところがチームの着順アップも少し遠い状況で、(配信効率含めて)国士無双の価値は高い。