【 #神域リーグ 最終節第30試合観戦記】君は知っているか? 優勝チームを陰から支え続けた 一人の雀士のことを【文 #後藤哲冶 】

君は知っているか?
優勝チームを陰から支え続けた
一人の雀士のことを

神域リーグ、最終節。

試合後のインタビューで、選手たちは様々なことを語ってくれた。
そのなかで、とても多かった言葉が。

「あっという間の半年だった」

という言葉。

光陰矢の如し。
開幕からあっという間に感じるというのは、それだけこの半年間が楽しく、充実していた証拠。

そしてそれも全ては、この最終日に笑って終わるため。

最終節を迎える前のチームポイントランキングだ。
最終日にあたる今日の3試合は、同時に行われる。

色々な面を考慮した上での試みだと思うが、私はとても良い試みだと感じた。

結果は、もちろん大事だ。
けれど、ことこの神域リーグという大会を思い出して欲しい。

たくさん笑って。

真剣に悩んで。

敗戦に落ち込んで。

それでもまた仲間と共に笑い合う。

この大会が成功したのは、何よりも彼彼女らの笑顔があったからで。

最後まで彼彼女らが笑顔で戦い抜いてくれる方が大事だと思うから。

第30試合
東家 咲乃もこ(チームアキレス)
南家 千羽黒乃(チームヘラクレス)
西家 鴨神にゅう(チームゼウス)
北家 白雪レイド(チームアトラス)

神域リーグ最終を締めくくる、Aランクのこの4名も。
最後まで麻雀を楽しんで打ってほしいと願うばかりだ。

東1局。親番はアキレスの咲乃。
アキレスはチーム優勝がかなり厳しい立場にある。
けれど、最後まで麻雀の楽しさを視聴者に伝えて欲しいと監督である多井から言われている彼女に、悲壮感はない。

彼女の配信のタイトルは『アキレス大好き。最終節、たくさん楽しもうね! 勝つよ!』だった。
ああ、そんな彼女達だから、ファンは応援したくなるのだろう。
今日だって、必ず全力で麻雀を楽しんでくれる。

そんな咲乃の8巡目。
イーシャンテンではあるが、【8ソウ】が2枚切れで苦しい。
タンヤオにならない【9ソウ】を切る選択肢もあったとは思うが。

ここは打【7ピン】でイーシャンテンをとった。
自身の配信で言っているように鴨神の河が少し濃く、速度感がある。
【8ソウ】は2枚切れとはいえ、誰も持っているようには見えない。

これが功を奏した。【8ソウ】を引き入れてのリーチは僥倖の一発ツモ。
まずは咲乃が前に出る。

東1局1本場は千羽がホンイツに一気に向かって5200のツモアガリ。
これで1位の咲乃に追いすがる。

東2局は鴨神がドラカンまで行くもののテンパイに辿り着けず流局。
東3局は、咲乃がかわし手を千羽からアガって局消化。

高レベルなやりとりが行われる第30試合は、東4局へ。

鴨神にゅうにチャンス手。
東ドラドラで、ドラの【9ピン】が鳴ければ満貫まで見える手牌だ。
そしてなんとこれが。

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