【西原理恵子 & 山崎一夫】セット麻雀が一番稼げる!

セット麻雀が
一番稼げる

前号の本誌付録「セット麻雀必勝法」を楽しく読みました。

セット麻雀はローカルな対人ゲームとしてのおもしろさと、頑張ればすぐに勝ち組に回れるという実利的な面もあります。
何と言っても、ゲーム代をカバーできる腕がフリー麻雀に比べてかなり低いので、勝ち組へのハードルが低い。
それは学習を継続できることを意味し、コミュニティのデータを蓄積するメリットもある。

「最近彼はラス回避の傾向が強い、天鳳を始めたせいかな?」

「ラス回避の牌を鳴かせて、自分のトップを確定させよう」

とかね。

平均順位にこだわる打ち手にも通用しそうです。
付録にも書いてありましたが、順位は1234よりも1144のほうが圧倒的に有利。

平均着順への過度なこだわりは収入を減らして、ヘタするとせっかく腕はいいのにゲーム代がカバーできなくなります。

麻雀は10回打ってトップ1回分浮けば上出来なので、それがゲーム代を下回ると、打ち続ける実戦と相手のデータを採り続けることが難しくなる。

たまに参加する程度だと、さっさとそれをクリアしてる人の風下に立つことにもなる。
もっとも麻雀は不確定要素がとても大きいゲームなので、私ももちろんですが、それに気がつかない事が多いでしょうけど。

まずはトップラス麻雀で損益分岐点をクリア。

それまでにつぎ込むエネルギーコストはわりと簡単に回収できる。
そこから先は、たとえば勝ちを2倍にしたいと思えば、とんでも無いエネルギーが要ると思います。

若いころ私は
「トップを3回に1回取りたい。ラスは5回に1回」
と考えたんですが、ラスはともかくトップはまったく無理でした。

それでも純利益を増やすためには、ラス回避は役に立つ。
ラス回避自体が特別に良いことではなくて、素点以外にマンガン以上のの効果が期待できるから。

トップ取りは別格で役マン以上の価値ですからね。
2着からラス転落の可能性があっても、トップを目指しましょう。

強いフリと
弱いフリの
使い分け

昔2-2-6の東風戦の店が流行り始めた時、私は「麻雀で食え」という戦術ものの連載を始めました。
その記事を単行本化する時くらいまで良く行ってたのが神楽坂と飯田橋の雀荘でした。

神楽坂の店では、私はサシウマ相手の解体屋の社長を怒らせて殴られたりしました。

社長は部下などの取り巻きを相手に勝っていたと聞きましたが、もしかしたら相手が弱いフリをしていたのかもしれません。
私は強いフリも弱いフリもせず普通に打っていたつもりでしたが、生意気に見えたんでしょうね。

私は取り巻きのように上手く立ち回ることができなかったんです。
すぐ近くの飯田橋の店には、アニキと呼ばれる雀ゴロがいました。

「俺のリーチに逆らうと痛い目に遭うぞ」

というオーラを出しまくり。
仕掛けも多用し、一見高そうに見える工夫をしてました。

オタ風から仕掛けてドラ色の一色手に見せかけたり。

手の内はバラバラですが、切り順の工夫で相手にファン牌を絞らせて減速させる。
強い牌を切られて押され気味になると、長考の末同色を余らせてテンパイ気配を出す。

タチが悪いのはその時に強打。
しかも牌を伏せる。

今なら出入り禁止になりそうなことをしてました。

ブラフが多いので、絶対に後ろ見はさせない。
これも先の付録にあります。

一見さんはその策略にハマってましたが、常連さんにはほとんど無視されてました。
その店での彼の稼ぎは、雀荘運営の月間総合トップ賞金20万円も込みで40万円くらい。

彼が何のアニキかは知りませんが、そう呼ばせてること自体、強く見せかけて勝負を有利に運ぼうとしてたのでしょう。

その店が無くなって数年後、三軒茶屋の地下カジノの友人と遊びに行ったら、そこで働いてました。
驚いたのは、もう一方の神楽坂の店の社長の取り巻きの1人もそこで働いていたんです。

 

強いフリの雀ゴロとヘタなフリの雀ゴロは、別の店なのに繋がってたようです。

強いフリの喧嘩と
弱いフリの喧嘩

麻雀と関係ない大昔の話で恐縮ですが、私が高校生の時の友人たちの喧嘩の話です。

1人は貧しい家庭に育った少し大柄なM君。大柄に見せるための特製の靴を使用。
稼業は当時の言葉で言うバタ屋で、今なら廃品回収業かかなあ。

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