時は2年前に遡る。
シーズン終盤再び解説の出番が舞い降りた筆者は嬉しさを隠し切れないでいた。
この日は渋谷ABEMASの試合日。
会場で翔ちゃんに会った筆者はこう言った。
『今シーズンも翔ちゃんの麻雀解説出来ることになったよー! 嬉しいわー。
よろしくね!』
ごく自然。
だと思っていたと思い知らされる返答が。
『いやいや、そうじゃないでしょ!選手として一緒に打とうよ。
解説の人になるなよ』
って。
男で良かったよ。
女性だったら惚れてたよ。
皆様こんにちは!
週末記事担当、最高位戦日本プロ麻雀協会の河野直也です!
今回の究極の決断は11月17日第一試合。
筆者が解説した日の試合から。
それでは早速スタートー!
この日、渋谷ABEMASの白鳥翔は24試合4着回避の大記録を叩き出した。
そんな彼の類い稀ない守備力の片鱗を見届けていただこう。
2000.4000、6000オール、8000と東4局にしてすでに持ち点は60000点に達していた。
60000点や70000点など2着目と大きく離れてる時のトップ目の打ち方は人によって分かれる。
まだまだ積み上げていこうと思う選手。無理はせずに局回しに専念しようと思う選手。
牌姿で表すと、7.8巡目。全員の手がまとまり出して、押し返しもあるかもしれないなぁとなってきてる状況で
ドラといった平和ドラ1の手だったとする。
東場でリーチを打ってなんら不思議ないこの手牌、白鳥はヤミテンにして守備の選択を残すことが多い。
『最高の結果より最悪な結果』
最悪の結果を先回りして準備し、それを回避できる選手だと筆者は思う。
トップ目でなくても、字牌から切らずにを切る選手が多い手牌。
白鳥はリーチが来てオリる技術もだが、
局を回す、つまり誰よりも先にアガって親を流していくのも上手な選手である。
その白鳥必然の切り。
字牌は守備に必要かつ役牌ならば重ねてアガリを取りにいこうと。
この字牌残しにはそんな意味がある。
親の滝沢にのポンが入る、ダブだ。
5巡目にしてポンしてカンのテンパイ。
親の滝沢の配牌
配牌にしてすでにイーシャンテンの好配牌だったのだ。
仕掛け対応の難しいところはテンパイしてるかどうかが分からないこと。
リーチと言われれば相手はテンパイしているので、当たり牌が出ればもちろんロンになるので、先切りというのがほぼ使えない。
しかし、仕掛けだと一手進んだのは確定してるが、テンパイかどうかは分からない為、危ない牌を先に切ろうと思いやすくなる。
これは先切りして、えっ!? もうテンパイしてたの!? って思うやつだ‥。
そう思って見ていた白鳥の手番。
が浮いてるー!!
危なーい!!
実際にまだノーテンのことも多いと思えばドラがではドラが手牌にある待ちに当たれば5800点以上の放銃になってしまう。
ならば、自分の手牌で一番先に切りたい牌になるだろう。
だが、これが白鳥の強さ、読みの鋭さだと思わせられた一打になる。
滝沢の現物のをメンツが出来ているから抜いたのだ。
あれ? リーチって言われた? と錯覚してしまうほどの完璧な間合い読みだ。