
5月26日、Mリーグ・EX風林火山がMリーグ2024-25シーズンで応炎してくれたファンへの感謝の気持ちを込めた「大感謝祭」を開催、多くのファンが選手たちとのふれ合いのひとときを楽しんだ。

感謝祭の冒頭では、今シーズン限りで退任することになった藤沢晴信監督の後任として、翌シーズンから二階堂亜樹が新監督になることが発表された。Mリーグで正式に選手兼監督という立場になったのは、今回の亜樹が初となる。亜樹は「監督の話をいただき、元々すごく興味があったので、快く受け入れました。選手兼監督として頑張っていきます」と。新たな立場への意欲を語った。


その後は勝又健志が乾杯の音頭を取り、歓談タイムへ。シーズンの珍プレー好プレーの映像を楽しみつつ、合間では選手たちへのサイン会が行われるなど、会は和やかに進んだ。


続いては、この後開催されるEX風林火山ドラフト指名選手オーディションに出場する選手たちが檀上に呼び込まれて意気込みを語った。
一井慎也
「風林火山のみなさんのためと言うとおかしいんですけど、風林火山に入るかどうかというオーディションなら負けられない気持ちがあるので頑張らせていただきます」
永井孝典
「このチームの一員として一緒に戦いたいという熱い思いは、負けるつもりはありません。みなさん、オーディションで僕のマジを見てください」
「自分の一番いい麻雀を打ってみなさんに楽しんでいただき、そこで出た結果を受け入れて、そのときに自分が選ばれるところにいられたらと思っています」
「優勝できるとは麻雀の性質上言えないですけど、麻雀プロとして、みなさんに何かを届けられるような麻雀を打てるよう、風林火山オーディションを全力で戦います」
河野直也
「僕には『負けてもまた解説がある』とみなさんも思っていると思いますけど、負けたら解説の立場をなくすくらいの覚悟で戦いたいと思います」
下石戟
「オーディションで勝てる麻雀を打つことと、盛り上げる麻雀を意識して3日間戦っていきたいと思います」
「2年間、このときを待っていました。風林火山に入って優勝して、亜樹監督を胴上げするために頑張ります」
「麻雀に対してはこの7年間ずっと真摯に向き合ってきました。今回は下剋上だと思って、自分の実力をぶつけたいと思います」
「Mリーグも10チーム目が発表され、もしかしたらオファーがあるかもしれませんが、それでも僕は風林火山を選ばせていただきたいです。精いっぱい麻雀を打ちますので、厳しい目で見て選んでいただきたいと思います」

また、その後に行われた質問コーナーでは、どこかで見たことがあるような参加者から、新井啓文と下石戟に対し「両方のオーディションに勝ったらどちらを選ぶんですか?」と、クリティカルな質問も飛んでいた。


オーディション出場選手たちは会の合間でも多くのファンにかこまれ、快くファンサービスに応じていた。


会の後半では、今シーズン限りで選手契約を満了となった松ヶ瀬隆弥と二階堂瑠美への「ありがとうタイム」が設けられ、しのぎを削り合ったMリーガーたちからのメッセージ映像が流された後、二人に花束が贈られた。

そして藤沢元監督にも花束が贈られ、プレゼント抽選会の後には今後もチームの運営に携わるという藤沢元監督の「シーズンオフも風林火山を盛りあげていきますので、みなさん応援よろしくお願いします!」のメッセージと共に一本締めを行って、会は盛況の内に終了した。

「泣くつもりはなかったですけど、VTRを見たらうるっときてしまいました。今日も本当に、たくさんの人に『頑張って』と声をかけていただいて、本当にこの4年間、幸せだったと思います。
僕はチームを離れてしまいますけど、これからも風林火山を応援して、僕たちが優勝できなかった分、みんなの応援で、優勝を目指して頑張ってほしいです。僕も外から、違う角度から麻雀界に貢献できるようなことを考えています。よかったらみなさんも応援してもらえたらと思います。今日はありがとうございました」
「さっきの(松ヶ瀬)隆弥ちゃんもそうですけど、4年間一生懸命やってきて、みんなが一生懸命応援してくれたので、みんなで楽しい、幸せな時間を作ってこられたと思います。
なんか私が引退するみたいになっていますけど、治して戻ってくるつもりなので、『さようなら』とか『バイバイ』とかではなくって、『また会おうね』って感じです。まあ、戻ってくるのが風林火山とは限らないけどな!
悲しいとかさみしいとかはあまり思いすぎないで、気長に待っていただけたらと思います。ありがとうございました!」
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。