磨き上げた意志の力 岡田紗佳この試合三度目の役牌バックは成就するか⁉︎【Mリーグ2020観戦記10/29】担当記者:ゆうせー

しかし、麻雀の神様はなかなかに意地が悪い。

「リーチ」

聞きたくないのに、どうしてこんなにも聞くことになるのだろう。

そんなリーチの声。声の主は親の勝又。

さすがに岡田の手格好から攻め返すことは出来ない。岡田はオリを選択。

この局は流局。瀬戸熊もテンパイを入れており、罰符の差で岡田は瀬戸熊に逆転を許してしまう。

トップが欲しいのは瀬戸熊も同じだ。

南4局1本場

前局はリーチに踏み切っていればアガリもあった瀬戸熊。過去を振り切るように、自風のを仕掛ける。

そして、3巡目にあっさりとテンパイ。待ちはカンだ。

勝又はが出ていきそうだったが、打として雀頭の道も模索する。

「ポン」

に声がかかった!

岡田だ!本日三度目となる役牌バック!

岡田はリャンシャンテン。一方の瀬戸熊はテンパイ。

圧倒的に瀬戸熊有利だ。

しかし、瀬戸熊のアガリ牌はなかなか顔を見せない。

10巡目、

岡田はをツモってイーシャンテンに。

は、はどこだ…

だ!持ってきたのは瀬戸熊!!

唇を噛む瀬戸熊。

意を決してを場に放つ。

岡田はポン!これでテンパイ!

この時点では岡田が有利だったが、

瀬戸熊は近藤の切ったをチー。へと待ちを変えて、岡田と五分の勝負に持ち込む。

息詰まるめくりあいとなった。

勝つのは、

岡田か、

瀬戸熊か、

岡田か!?

瀬戸熊か!?

瀬戸熊だ!!

赤、2000は2300のアガリ。瀬戸熊が競り合いに勝利し、チーム雷電にトップを持ち帰った。

かたや、あと一歩のところで2着となった岡田。

悔しい想いが画面越しに伝わってくる。

結果は惜しくも2着だったが、トップをとるべくして仕掛けた、三度の役牌バックは私の胸に刻み込まれた。

何度上手くいかなくとも決してあきらめることなく、自身が最良と思う選択を貫いた岡田。

幾多の経験を経ることで磨き上げられた、ダイヤモンドの意志を岡田から感じた。

今回は、岡田の想定よりも他家がテンパイするのが早く、また役牌が深かったのもあろう。アガリに結びつくことはなかった。

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