【西原理恵子 & 山崎一夫】フリー麻雀はトップとチップ!

フリー麻雀は
トップとチップ

「ラストーッ!」

フリー雀荘のゲーム終了はトップを取った人が店員に声をかけることが多い。
緊張のゲームから最高の形で解放される瞬間です。

1局ごとの競争がりあり、平均11局くらいの競争の結果、一番点棒が多かった人が、その半チャンの勝者という二重構造になっています。

目的は半チャンの勝者になることで、必ずしも1局の勝者ではありません。

オンライ麻雀の天鳳のように、ラスに厳しい麻雀ではなく、トップに優しい一般的な麻雀です。
また麻雀プロのリーグ戦と違うのはご祝儀のチップの重み。

一般的なピンだとチップ1枚が500相当、点棒に換算すると5000点。
点5で100相当、点棒なら2000点。
たぬのようなソフトピンも2000点が多い。
それよりも高かったり東風だったりなら1000相当です。

東風1-2-6なら10000点相当というんだから恐ろしい。
だって役満が32000点ですよ。

「一発ツモォ、5枚オール」

あ、イカン。いま脳汁が出た。

それほどではないにしろ、フリー麻雀ではチップの比率はとても大きいんです。
チップの対象は、一発、裏ドラ、赤、役満が一般的。

フリーで実質的な実入りを増やすためには、トップとチップの両方を狙うべきです。
勝っている人の特徴はチップが多いこと、例外は少ない。

話は少し変わりますが、たぬのクルーは麻雀収支がすべて店持ちです。
自己負担はゲーム代も含めてゼロ。

もちろん勝っても店収支よ。
ごくまれにこれを悪用する者がいます。ほとんど新人です。

「君は着順分布の割に収支が悪いね」
「はあ、自分はチップ負けするタイプですから」

多くの場合これは嘘。
トップが人並み以上に取れているなら、トップが取れる打ち方をしているハズ。それはリーチの多用です。

リーチはツモの回数を稼ぎ、ツモアガリ比率を増やし、自動的にチップ勝ちする構造になっているんです。

「タンピン・赤1で5800点」

アガった時点でその1局の勝者に見えるし収入もそこそこ。
一般的なピン500なら、11800点相当のアガリです。

実際に起こったこと、確率100%はとても魅力的ですが、リーチで確率を意図的に下げるのも、実はすごく大事なことです。

空振りのリスクが高くなりますが、またリーチすればいいんです。
特に2900-5800のゾーンは得点の成長曲線(S字カーブ)のキモです。

メンタンピンツモ・赤・裏で、6000と2枚オールです」

また脳ジュル出ました。

ツモで激増する実質的な実入りは役満なみですもんね。
しかもトップへの貢献度は、5800ロンよりも数段大きい。

アガり確率がたとえ半分になっても見合うと思います。
見合うということは、1/2の逆数の2/1(2倍)よりだいぶ大きいこと。

ちなみにツモ数を増やすためには、何より棒テン即リーが大事。
牌効率を落とす迷彩禁止。

早いリーチはその時点でツモのチャンスが多くなる。
迷彩はアガリ確率は少し(ホントに少し)上昇しますが、ツモ確率は逆に少し下降します。

チップに関してはロンよりもツモのほうが有利なので、棒テン即リー、放銃して貰わなくてOKです。

 

大きいトップと
小さいラス

さて、先に述べたことはフリー麻雀のデータとしては残りにくいものです。
最近はフリーのお客さんでも、平均着順や連対率を出すために、記録している人も増えました。

年配の方ではほとん見ませんが、若者には多いです。

半チャンごとの収支を付けている人もいますが、チップ収支まで記録している人は見かけません。
データを採り、自分なりに分析して成績向上に役立てるのは素晴らしいことだと思います。

自分のデータを長期に渡って取っている麻雀プロの草分けは、現最高位の村上淳プロがその1人です。

オンラインゲームでコンピュータが採ってくれるデータほど細かくありませんが、人間が正確に継続することが、難しくもあり価値があることです。

村上プロが早稲田大学生だったころ、高田馬場のたぬにアルバイトに来た時、すでに数年間の自分の記録を持っていたほどです。
プロになってからの活躍ぶりの影響なのか、記録を採るプロが増えた功績は大きい。

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