Mリーグ戯曲
『じゃじゃ馬慣らし?』
主演:瑞原明奈・渋川難波
文・渡邉浩史郎【金曜担当ライター】2023年2月17日
第1試合
東家:渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)
南家:近藤誠一(セガサミーフェニックス)
西家:瑞原明奈(U-NEXT Pirates)
北家:白鳥翔(渋谷ABEMAS)
【じゃじゃ馬】
あばれ馬。転じて、人の制御に従わず扱いがむずかしい人、特に女性を言う。
麻雀で例えるなら点棒をもってからでも他家のリーチに安易に屈せず、押してくるような人だろうか。
【じゃじゃ馬慣らし】
ウィリアム・シェイクスピアによる喜劇。シェイクスピアの初期の戯曲の1つであり、1594年に執筆されたと考えられている。
気の強い女性:カタリーナを求婚者:ペトルーチオが貞淑な妻に変える話。
同名のドラマが日本でも放映されたが、内容は大きく異なる。
当然Mリーグ内でも内容は大きく異なる。
第一幕 じゃじゃ馬との邂逅
【東1局】
まずは親の渋川が先制聴牌。白鳥が切ったドラのを両面チーして安牌の切り。
「聴牌に見えるだろ? ひとまず皆さん降りてもらおうか」
再度引いてきたドラのもツモ切って、場に圧をかけていく。
しかしそんな圧力に屈しないのはこの手をもらっている瑞原。を引いてが出ていくの高めピンフドラでは押し返せないのでを切っていく。
残したはかなり通りそうな牌でもあるし……
この最高形が待っている! 高め三色、文句なしの勝負手だ! リーチで逆に渋川に圧を掛ける!
目論見が外れた渋川だが、こちらもと入れ替えたことで臨戦態勢。両無筋のをビシッと切り飛ばしていく。
ここは両者一歩も譲らず、二人聴牌で流局。
続く【東1局1本場】でも……
先制は渋川。打点のドラ単騎か、待ちの広さの待ちか。一瞬逡巡するも……
ここは待ちの広さで勝負。ツモでもツモでも、符ハネで1300オールからになるのも待ち選択の一因だろう。
勝負手の瑞原、ここまでは現物の、中筋のとおとなしく進めていたが……。
渋川にとって痛恨の裏目、まさかのドラ引きで河にが並ぶ。これで瑞原視点では全てのドラが見えたので……
途端に豹変! 現状6ブロック、ピンズのターツはどこも落としやすいところだが、ここは完全に目一杯の無筋切り。場の空気も大きく凍りつく!
大変な勝負手が、まさに飛び掛かろうとする寸前。
ここは渋川がアガり切る! 二局連続で肝を冷やされながらも加点を重ねていく。
【東1局2本場】