西原理恵子 & 山崎一夫 貯金は増えないけど借金はすぐ増える


貯金は増えないけど
借金はすぐ増える

私ごとですが、税務署に借金があります。
毎月末には税務署に出向いて、少しずつ返済してるんですけど、なかなか減りません。

ただし本税ではなくて、加算税と延滞税なので、雪だるま式に増える心配はありません。

「金利の上にさらに金利を取ってはいけない」

「実質的に複利計算になって、現代の奴隷精度のようなもの」

という先進国の法律や法の理念のおかげです。
さて、みなさんは次のように思いつきませんでしたか?

「金利が付かないんなら、払わずに放っておいてもいいのでは?」と。

 

ピンポーン、と言いたいところですが、正解は半分くらいです。

 

確かに金額は増えませんが、負債として永久に残っているので、

「早く払ってください」

「でないとあなたの財産を差し押さえますよ」

と言う督促が続いて、いつかは実際に差し押さえされるかもしれないんです。
なのでたいての人は、無理して払ってしまうのが現状です。

●無理してとは、どこかで借金して払うことです。
●借金してとは、たいてい金利が付くことです。
●金利が付くと、資金繰りが悪化して、さらなる借金は増えるかもしれません。

こうして心やさしい人ほど、多重債務者に転落することが多いんじゃないかと思います。
最初の結論です。

●借金は発生の第一段階で踏みとどまるべし。

簡単な原則ですが、けっこう難しいです。

私は昔、自分の弁当屋をツブした時には、銀行などの借金を払うために、一時的にサラ金に借りたことがあります。

ツブれそうな店の経営者にはサラ金もお金を貸したがらないので、たぶん「儲かっている」とウソをついたと思います。

●ウソついてお金を借りる。ダメですねー。。

もっともサラ金はそんなことは十分承知ですが、取り立てる自信があるからお金を貸すんです。

その時は、自宅のマンションを売って、借金の返済に充てましたが、サラ金の利用は明らかに間違いでした。

銀行などに相談して、マンションが売れるまで返済を待ってもらうべきだったんです。

●お金が無いのに、さらにお金が無くなるようなことをしてしまいました。

西原理恵子さん曰く、
「苦しい時に限って、もっと苦しくなるような間違いを犯す」

「迷って選んだ答えは必ず間違い」

貯金は簡単に増えませんが、借金はすぐ増えるので、発生段階でなんとしても踏みとどまってください。

借金がデカい人ほど
社会に貢献している

税務署の追求は厳しいです。

「山崎さん、どこかで借金して払って貰えませんか?」

「税金が払えないヤツに金を貸す人はいませんよ」

借金には金利が付きものですからね。

「では、何か担保になる物はありませんか?」

「無いです」

「調べてみたら店の保証金がありますよね」

 

すごいこと言うでしょ。もちろん断りました。

 

「では、たぬ株式会社の延滞金などを山崎さんが個人保証してもらえませんか?」

さらなる追求で、かなり追い込まれます。

「私にその義務があるんですか?」

「同義的にはそうすべきでだと思いますが」

「法律で決まってるんですか?」

「いえ、そう言うワケでは…」

結局、私は全部断ったんですが、たぶん多くの善意の納税者が断り切れずに相手の要求を呑んでいるのが現状じゃないでしょうか。

①私の友だちの社長にも、こう言う要求を受け入れている人がいます。

税の公平のために納税は必要ですが(お前が言うな!)、従業員の生活がかかった会社と、社長が共倒れになっては、元も子もありません。

②税務署に逆らって相手の心証を悪くし、ますます窮地に追い込まれた人もいます。

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