倒れるなら前のめりだが
テンパイ手牌は後ろへ倒す
本田朋広、魂のノーテン宣言
文・ZERO/沖中祐也【火曜担当ライター】2022年 12月 6日
石橋「僕ね、土田さんに「石橋くんの麻雀は心地よい音楽を聞いてるようだって言われたんですよ」
多井「それ詐欺師の常套句じゃねーか!」
この日は石橋・多井の陽気なW解説となった。
だが、選手たちはそれどころではない。
第1試合
東家:二階堂亜樹(EX風林火山:+202.3pt)
南家:村上淳(赤坂ドリブンズ:▲392.9pt)
西家:鈴木優(U-NEXT Pirates:▲115.6pt)
北家:本田朋広(TEAM RAIDEN / 雷電:▲142.7pt)
中盤に差し掛かったところで各チームの「ポイント状況が
プラスとマイナスで完全に上下に分断されている。
2桁ポイントチームがいない状況は初めてなんじゃないだろうか。
特にマイナスの5チームの争いが熾烈だ。あと50戦以上あるとはいえ、終盤の7位以下はターゲットになり不利な戦いを強いられることが想定されるので、なるべく早く集団から抜け出したいところ。
村上の受難、本田の好ループ
その傾向をどこよりも知っているチームが…
ドリブンズである。
過去に2回レギュラーシーズンで敗退した時の終盤の辛さが冬の寒さと共に身に染み込んでいる。
開局から3回連続流局が続いて迎えた親番だった。
たまった供託4本をかっさらいたい村上の手牌がこちら。
何を切るかが非常に難しい。一番広いのは打だが、良い形にこだわる打が普通か。今回はがポンされていてのくっつきが弱く、打という手も考えられる。
村上はを切った。
これは仕掛けている
本田にを間に合わせるためではないか。
実際に本田には受けがある。
村上はその本田の欲しい
を引き込んで先制リーチに成功!
は絶好。ツモれば最低でも2000オール+供託4000点+積み場900点で10900点の収入となる。
だが現在5勝のトップダービー首位を走るこの男
本田の仕掛けに捕まってしまう。
本田の手牌を見てみると、供託がたまっているとはいえどこからリーチが入っても安全牌が1枚もないというリスクの高い仕掛けに見える。
振り返ってみると
東1局から一打目に打たれたをポン。
1本場でもペンをチー。
いずれも不安定な形ではあるが、積極的な仕掛け。
不安定な仕掛けをしても酷い目に合わない→むしろうまくいく→またチャレンジしやすくなる、というポジティブループに入っている。
去年から一番変わった打ち手と言えば本田であり