ABEMAS白鳥翔の意地。
セミファイナル進出をかけた
激しい争い
文・中野巧【火曜担当ライター】2026年3月17日
今日を含めてレギュラーシーズンは残すところ7日間となったMリーグ。セミファイナル進出できるのは全10チーム中6チームと、チームが増えたことにより、その争いは激化すると予想されていた。
しかし、現在の順位をみるとその予想は外れ、いかに麻雀というゲームで常勝が難しいかを教えてくれている。どのチームも可能性が0ではないが、正直いってボーダー争いとして注目を集めているのは5位ドリブンズ、6位雷電、7位ABEMAS、この3チームだろう。
昨日の試合結果はAMEMAS白鳥がオーラス、鈴木優の早い大物手につかまり、まさかの4着。雷電本田が60ポイント以上差をつけたかと思いきや、次戦で多井がオーラス、アガればトップという瀬戸熊のアガリ牌をピタっと止め、その後瀬戸熊が放銃することで2着を阻止。先ほどとは反対に40ポイント差を縮める、デットヒートを繰り返した。本日の試合前、この2チームのポイント差はなんと1.4ポイント。この1年間の116試合の結果がこの差である。
今日、ボーダー争いの当事者である瀬戸熊とたまたま会う機会があったのだが、折を見てはスマホで試合を見守っていた。つられて、その場にいた全員も各々スマホを出し始めた。少しして瀬戸熊がこぼした「打っている方がまだ気持ちが楽だ」という言葉に、大ベテランで数多のタイトルを勝ってきた人にそう思わせるMリーグ、ボーダー争いに一層の重みを感じたのだった。
第1試合
東家:白鳥 翔(渋谷ABEMAS)
南家:醍醐 大(セガサミーフェニックス)
西家:渋川 難波(KADOKAWAサクラナイツ)
北家:石井 一馬(EARTH JETS)
南1局まで順調にアガリを重ねてトップの白鳥。しかし、4巡目に親番の醍醐がドラ3のテンパイを入れる。
しばらくして、
を暗カンすると、リンシャンにいたのが
。
・リンシャン・ドラ3赤の6000オールで一気にトップ争いに戦線復帰する。
次局も醍醐がうまくホンイツへ仕上げたところで渋川が放銃し、トップを逆転。しかし、白鳥も対抗し、1つ仕掛けてのタンヤオ・三色・ドラの3900は4500を一馬からアガり、醍醐に迫る。
トップまで2600点差で迎える南3局。白鳥に高め三色のテンパイが入り、即リーチ。
親の渋川が
–
を引くと、前巡残した
で痛恨の放銃となるかと思われたが、まさかの
を暗刻にしてテンパイ。
このリーチ対決は白鳥のアガリ牌を使い切ってテンパイを入れた渋川のアガリに。白鳥はトップ争いだったはずが、一気に4着争いに巻き込まれてしまう。
南3局1本場は醍醐が軽くアガり、オーラスに。親の一馬が先制リーチをして流局し、一人テンパイで迎えたオーラス1本場。白鳥はどうにか2着を、プラスを持ち帰りたい。ここで4着を引いてしまえば、また6位の座を雷電に譲ることになってしまう。
気持ちを込めて開く手牌。白鳥の手は悪い。
トイツが増え、タンヤオが見えてきた白鳥。この時白鳥はアガれば何点でも2着で、一馬も親でテンパイを取らないと負けてしまうため、不要牌は切ってくれるため、鳴きやすい状況ともいえるのだが、上家の一馬から出た
はポンしなかった。
ここで白鳥が考えた。一馬の仕掛けは役牌バックの可能性が高い仕掛けで、自身はチートイツのイーシャンテン。ただ、チートイツはテンパイ・アガリの牌の種類が少なく、こうした接戦ではプレイヤー心理としては向かいたくないものだが。
終盤、醍醐が
だと役ありのテンパイをヤミテン、一馬は形式テンパイで万事休すかと思われた白鳥がチートイツをテンパイ。
は2枚切れで、誰も使えない牌だ。
このまま流局かと思われた白鳥の最終ツモ牌は
。白鳥の見事なチートイツ狙いが決まり、ABEMASは6位の座を守り切った。
1試合目の結果を反映したチームランキングなのだが、ABEMAS・雷電の争いはまだまだどうなるかわからない。もしかするとレギュラーシーズン最終日の3/27まで、この争いは続くかもしれない。

日本プロ麻雀連盟所属、プロ歴2年目。
英語、イタリア語が話せる。
麻雀プロの活動を中心にするため大企業を退職し、京都に家族を置いて上京。
現在は日本プロ麻雀連盟本部道場でスタッフとして在籍中。
いつかは書かれる側を夢みておもろい麻雀と服装を実践中。
X:@taknakano














