麻雀における
スポーツマンシップを
村上淳の行動から学ぶ
文:危険な鬼太郎(2022年4月11日)
つい最近、Mリーグで点棒授受についてのちょっとした炎上騒ぎが起こった。
それは道中で点棒の授受で間違いがあり、石橋が1000点少なく持った状態でオーラスに突入してしまい、2着目の岡田がトップになる条件を勘違いし、仕掛けて確定2着になるアガリを決めたものだ(岡田が仕掛けた後で審判が選手に正しい点棒に戻すように指示を出した)。
この件について解説の瀬戸熊は「1000点少なく貰った方が悪いとか、1000点少なく渡した方が悪いとかいう話ではなく、対局者4人の問題なので特にペナルティはない」と述べていた。
要は瀬戸熊は、対局者全員がこの点棒状況のままオーラスに突入することを認めた訳で、それを訂正しなかった全員が平等に悪いと言っている。
Mリーガーといえども人間。勘違いなどで点棒授受などで間違いが起きる事もままあるが…このミスを減らすようにすることも出来る。
その事を一番意識している選手が赤坂ドリブンズの村上淳だと私は個人的に思っている。
それはただ単に村上の発声が大きいからだとかいう話ではなく、村上は他家が他家に放銃した時ですら元気よく「はい!」と返事をする。
これをよくアベマのコメント欄では「村上関係ないのにww」などと書かれているが、村上は自分にもこの点棒のやりとりが関係があるから返事をしている。
例えば他、家がアガって「8000!」と点数申告した際、本当にそのアガった手がマンガンであっているのか? というのを村上は確認し、確認し終わった合図として返事をしている訳だ。
他のMリーガー達ももちろん返事はせずとも(暗黙の了解として)確認しているのだが、村上はより丁寧にする為に発声しているのが好感を持てる。麻雀は4人で作るゲームなのだと村上は強く思っているのだろう。
少しでもヒューマンエラーを無くそうと村上は努力している。
そして最後に、今期のMリーグで選手たちのスポーツマンシップが良く出た場面を書いてこの記事を締めたいと思う。
それはMリーグの序盤戦で滝沢がリーチ宣言した後の事…。彼は
下家の山がまだ1枚残っていたものの、勘違いをして自山からツモってしまうというミスを犯してしまった。しかし滝沢がこのツモってきた赤5sをツモ切ることは無かった。
何故なら、対局者の3人が3人とも滝沢が間違っている場所からツモっている事に気づいて必死に彼を止めたから。故に滝沢はこれを切らずに済み、結局この滝沢の行為見せ牌扱いという事になり何の反則にもならず局を続行することが許された。(その後、滝沢がドラのをツモって1000-2000をアガった)
この局はとても美しい局だなと個人的には強く思っているし、この行為を見ると麻雀というゲームは4人で対戦をするゲームであるのと同時に、対戦者たちと協力しながらやるゲームでもあるんだなと感じた。
改めて麻雀にもスポーツマンシップというものが存在するし、それを守る事は凄く重要なのだと思う。
これからMリーグの影響で麻雀をやってみよう! やってみたいという方も増えるはずだ。当然彼らは初心者なので初めの内はミスも多くなると思うので、ぜひ麻雀を打ち慣れている方は初心者の方と同卓したら、村上の行動を真似して初心者の方を少しでもいいので気遣ってほしいと思う。
そうしていくうちに麻雀は今以上にドンドン発展していくはずだ。
小説家に憧れる中で、競技麻雀に惚れ込んだ二十代。視聴者と一緒の視点に立ってわかりやすい記事を書いていきたい新人ライター。