食品の偽装問題は
昔からあった
有名なホテル系列のレストランが、食材の表示を偽装していたことが、発覚しました。
地鶏と表示したものが、ブロイラーだったり、ブランド牛と称するものがそうでなかったりなど。
また、調理方法でも「手ごねハンバーグ」が既製品だったり、などがありました。
私はかつて飲食店で働き、自分で持ち帰り弁当店を経営していたことがあるので、あまり驚きませんでした。
「これまで偽装してたのは論外だけど、自主的に調査発表した点は、却って立派なのかも」
それくらい昔から、食品の偽装は一般的なんです。
私が経営していた、フランチャイズの弁当店は、
「米は一番ササニシキ」
というキャッチ・コピーで、ご飯の美味しさを強調していました。
でも、実際には色んな品種を使っていて、一部がササニシキというだけ。
チェーン本部が指定するお米屋さんに、本当にササニシキかどうか聞いてみました。
「本当ですよ、ただし100%ではありません」
「何%くらいですか?」
「それは企業秘密です」
と笑っておりました。
当時の法律では、たとえわずかでもササニシキが入っていれば、不当表示では無かったんです。
「米は一割ササニシキ」
「米は一粒ササニシキ」
同業者の間では、こんな声もありました。
弁当店と言えば、シャケ弁やノリ弁が定番ですが、消費者の受けるイメージとは、微妙に違った食材を使ってました。
シャケは、まあシャケと言っても嘘ではもないんですが、本来はマスと呼ぶほうが、望ましいんだそうです。
これは当時のことなので、今はシャケ(鮭)を使っている店が多いと聞きました。
ノリ弁当の白身フライは、当時タラフライと呼んでましたが、実際にはホキやメルルーサなどが使われてます。(どちらもタラの仲間)
当時260円と言う衝撃的な低価格で、提供するために、ギリギリまでコストダウンを図った結果なんですね。
多少の偽装はありましたが、、(すみません)年間何億食も売れる、国民食になったんだから凄いと思います。
だいたい、ブランド物のお米や家畜や農産物は、実際の生産高の何倍もの量が、日本全国をあるいは世界中を流通しているんです。
逆に言うと、今自分の目の前にあるブランド食品が、本物の可能性は、数分の1かもしれません。
あ、またひとつ謝らなくてはいけないことを思い出しました。
私が新宿のキャバレーで、ウェイターとして働いていた時に、内輪で「バクダン」と呼ぶビールをお客さんに提供していました。
なんと、他のお客さんの飲み残しのビンビールを合わせて、1本偽造するんです。
「あそこのドンチャン騒ぎしている客に、このバクダンを出せ」
厨房のボスに命令で、お客さんに出しました。
「ビンの蓋を景気良く開けるマネを忘れるな!」
「ポンッ!」(舌打ち)
そのキャバレーの一番の偽装は、売れっ子のホステスの一人が男性でした。
自分の脳ミソも
偽装偽造偽薬する
食品や食材の偽装と同じように、ブランド物の偽物が多いのも常識ですよね。
高級バッグや時計などだけでなく、洗剤などの生活必需品も偽物だらけだそうです。
昔私の友人は、彼女にプレゼントされたブランド物の時計を質屋に持って行ったら、偽物だと言われてガッカリしてました。
逆の話もあって、彼女にプレゼントしたダイヤが、本物なんだけど、価値の無いクズダイヤだと後で発覚して、彼女になじられたとか。
「買い値十万円以下だと、売り値が半分あったらラッキーだって」
さらに私には縁の無い話ですが、ダイヤモンンドで、買った時の値段で売れるのは、一千万円くらいからだそうですよ。
時計無しの私が最近知ったのは、宝石などで装飾していないのに、数百万円もする腕時計があるそうです。
ブランドの威力ですね。
「腕ごと持っていかれそう」
思わずTwitterでツブやいてしまいました。
ブランドには、本物と偽物の差が無いものもあります。
たとえば、ナイキのシューズを東南アジアの工場に外注していて、そこから横流しした製品は同じスペックです。
iphoneでも同じことが考えられますが、はたして偽物なのでしょうか?
最近3Dプリンタが話題になってますが、キャラクタのフィギュアなど、同じ物ができてしまいそうです。
もっとも、ブランド物か本物か、売り値がいくらだとかは、あまり関係ないのかもしれません。
自分のお気に入りの物やイベントなら、ブランドや値段や他人の評価は関係無いですよね。