セガサミーフェニックスを進化させる剛腕、その男の名は浅井堂岐【Mリーグ2024-25観戦記9/23】担当記者 #江崎しんのすけ

セガサミーフェニックスを
進化させる剛腕、
その男の名は浅井堂岐

文・江崎しんのすけ【月曜担当ライター】2024年9月23日

第2試合

東家：浅井堂岐(セガサミーフェニックス)
南家：本田朋広(TEAM雷電)
西家：高宮まり(KONAMI麻雀格闘俱楽部)
北家：日向藍子(渋谷ABEMAS)

Mリーグ2024レギュラーシーズン10試合目。
注目が集まったのは、今期からセガサミーフェニックスに参戦した浅井堂岐だろう。

日本プロ麻雀協会の雀王位戦ではA1リーグに所属し、Mトーナメント・BEAST JapanextオーディションなどMリーグに関連する対局でもお馴染みとなった強者だ。

竹内元太と同じく、鳴り物入りでの加入となった堂岐。一戦目の元太の快勝に続きたいところだったが…

南1局、堂岐の親番で本田が大物手を炸裂させる。

三暗刻の待ちでダマテンに構えていた本田は、カン材のを引きカンをした後ツモ切りリーチを敢行。

すぐにをツモり、裏ドラをめくるとなんと裏ドラが5枚…！

リーチ・ツモ・三暗刻・ドラ5の4,000-8,000。
供託の4,000点、3本場を含めると実に20,900点の大量加点に成功する。

対して、最後の親番を8,000点の失点で終えた堂岐は7,200点持ちのラス目と非常に厳しい状況で南2局を迎える。

早い巡目にイーシャンテンとなった堂岐。
打点が欲しいため、ドラのを使うか789の三色になるまで待ちたいところだが

赤を引いてのテンパイ。これなら折り合いが付く。
ドラのを切ってカン待ちでリーチをかける。

このドラにポンの声がかかる。

3着目の高宮。ここまで手は入っているもののアガリ牌が遠く加点ができていない。親番が残っている高宮は、この手をアガることができれば2着に浮上し、本田への挑戦権を得ることができる。

堂岐のリーチ時にはリャンシャンテンだった高宮だが、スムーズに手が進み待ちのテンパイを入れる。

堂岐の待ちがカンなので高宮の放銃は無い。
そしてなんとこのが山に7枚(4枚と3枚)残っていた。

高宮優勢かと思われたが…

制したのは堂岐！
リーチ・ツモ・赤の1,000-2,000をアガリきる。
堂岐はこれがＭリーグでの初のアガリとなった。

そして南3局。

前局、高宮のアガリを防ぎ加点できたことで、堂岐にも着順アップの可能性が生まれている。

まず3着目高宮との点差が7,000点なので、満貫の出アガリもしくは1,300-2,600点以上のツモで一旦捲ることができる。

オーラスを1つでも上の着順で迎えたいことを考えれば、作るべき打点はだいたい5,200点以上が目安となる。

そして2着目日向との点差が17,500点なので、5,200点以上をアガればオーラス満貫ツモで2着まで浮上することができる。

また堂岐と同様に、他の3者としてもここは勝負所だ。

高宮は親番なのでトップを目指すなら当然ここでの加点は重要になる。日向は2着目だが、ここで加点できれば高宮の着アップ条件を厳しくした上でオーラスの親番を迎えることができるため、トップをより目指しやすくなる。

そして本田はこの親番さえ流せばオーラスは親以外にアシストしつつ進めることができるので、できればこの点差を維持したままオーラスを迎えたい。

4者の思惑がぶつかった南3局。
まず動いたのは本田だった。

2巡目、をポンする。
現状ターツが足りておらず、愚形も残っている。守備力を担保するためにをスルーしてしまう人も多いかと思うが、本田は自身で勝負を決めようと積極策に出る。