長く暗いトンネルを駆け抜けろ！　内川幸太郎、奮起の逃げ切り【Mリーグ2023-24観戦記 12/18】担当記者 #徳岡明信

長く暗いトンネルを
駆け抜けろ！
内川幸太郎、奮起の逃げ切り

文・徳岡明信【月曜担当ライター】2023年12月18日

第1試合

東家：瑞原明奈　(U-NEXT Pirates)
南家：内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ)
西家：菅原千瑛　(BEAST Japanext)
北家：松本吉弘　(渋谷ABEMAS)

復調目指して、奮起の一戦となるか

「ツモ！」

東1局に聞こえてきた気合いの入ったツモ発声。

声の主は内川だ。
直近は4着2本と並べてしまっている状況。
チームメイトの好調に恵まれ、チームスコアこそ順調に伸ばしているが、
それだけでは満足しているはずが無い。

いや、むしろ劣等感を感じているに違いない。
チームのエース格の内川。
内川の奮起がチームの好調を更に加速させるに違いない。

それは本人が一番感じているはずだ。

そんな思いで戦場に繰り出した。

ロケットスタートの3000/6000をアガって気持ちは楽になっただろう。
この後の展開に期待だ。

僥倖の跳満を手にして迎えた東2局、内川の親番。

が暗刻になって、リャンメン3つのターツ選択だ。
ドラがにつきかからの選択になる。

内川の選択はソーズの払いとした。

どちらのリャンメン受けの牌は場に出ていない。
故に条件は一緒。

差があるとするならば、松本の前巡の打か。
後は、打とすることで
後の裏目になった引きはのメンツ完成でフォローが効く形となっている。

内川の選択の袖で、一番乗りにテンパイしたのは菅原。
自風の南をポンしている。
カンかのシャンポンの選択。

シャンポン受けを選んだメリットは
後の好形変化が豊富な事。
とリャンメン変化の牌がある。

後の変化では456の三色まであり、満貫の可能性もある。

後方から追いついたのは瑞原。
123の三色が確定で待ちは親の内川の現物だ。
をそっと縦に置き、静かに獲物を見据える。

瑞「ロ…」

菅「ロン」

瑞原と菅原の発声が重なる。
場に出たのは、頭ハネで菅原に軍配だ。