GOAL!
近藤誠一のサウスポー一閃が
フェニックスの転換点となる
文・ZERO/沖中祐也【火曜担当ライター】2022年 11月 29日
GOOOOOOOOOOOOOOOAL!
ここ最近はABEMAで独占放送しているFIFAワールドカップの話題で持ちきりである。
・1試合90分前後
・運の要素があり、番狂わせがおきやすい
などMリーグとの共通点がいくつも挙げられるが、一番シンパシーを感じるのは「フラストレーションの爆発」である。
サッカーほど点が入らないスポーツって他にあるだろうか。
90分戦った上でスコアレス(0-0)に終わることも多く、1点の価値があまりにも重い。
だからこそその1点にサポーターは熱狂する。
たまりたまったフラストレーションが爆発する瞬間である。
麻雀もアガリは1人につき半荘平均約2回強。マンガン以上となるとさらに半分になる。
相手が3人いる中、イーシャンテンからなかなかテンパイせず、テンパイしてもツモ山にアガリ牌がない、相手にアガられる… なんてことはザラで、フラストレーションがたまっていく。
その分、一回の大物手のアガリが大きい。
そういった意味で、本日の半荘はゴールシーンが多かった。
第1試合
東家:日向藍子(渋谷ABEMAS) +114.7 8位
南家:小林剛(U-NEXT Pirates) -164.9 27位
西家:松ヶ瀬隆弥(EX風林火山) +233.0 1位
北家:近藤誠一(セガサミーフェニックス) -225.9 32位
赤文字の個人成績を見ての通り、好不調がハッキリした打ち手が揃った。
好不調が浮き彫りに
まずは好調チーム、日向が2000オールをツモった直後の1本場。
日向はここからを切った。形だけで言ったらを切るべきである。前巡にを切っているからなおさら。
だがあまりにもマンズが高く(場に切られていない)逆にピンズが絶好である。
そしてピンズと言えばサッカーボールのようなものだ。
旬の色に寄せていく日向が
テンパイを果たす。カン待ちは絶好に見える。
リーチを打つか?
日向はダマテンに構えた。
たしかには良さそう。だが小林(上家)や近藤(下家)が持っていてもおかしくはなく、ドラが見えていない場面でリーチに踏み切るほどではないという判断。
ここらへんが好調者の余裕に感じる。
不調だととにかく結果が欲しく、ちょっと良さそうな待ちなら… とリーチを打ってしまいそう。
日向は、小林・近藤が仕掛けた後に…
リーチに踏み切った!
もも見た目枚数は4枚で同じなのだが、山に残っている期待と使いやすさが段違いだ。
日向が抜け出す展開か… と思われたが、結果は
近藤が小林に三色・ドラ2・赤の8000は8300の放銃。
不調者から不調者への縦移動となった。
「この放銃には目眩がした」
と近藤は語る。