電光石火の小三元!
チーム2連勝を決定づけた
佐々木寿人の
豪快さと冷淡なリーチ
文・危険な鬼太郎【火曜担当ライター】2020年10月20日
今回の対局でレギュラーシーズン90戦の内の10戦が終わる。もう9分の1も終わってしまったのだ。
昨年度はサクラナイツが序盤戦は駆け抜けたが、今期はまだ混戦状態が続いている。序盤に首位独走状態になれば、「首位のこのチームにならトップを譲ってもいいや…」という事が起こりやすいので、早めにダントツになりたい所。
昨年はその美味しい役目をサクラナイツが担ったが、今期はどのチームが序盤戦を引っ張る事になるのだろうか。
2回戦
東家 内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ)
南家 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
北家 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
東1局 ドラ
瀬戸熊が意外な形から1枚目のを仕掛ける。
ポンテンの待ちの2000点聴牌に取った。去年の瀬戸熊だったのならば、間違いなく仕掛けなかった手牌。
とシャンポンでのリーチや、三色変化も見込める手牌。Mリーガーでも聴牌を取らない人も多いのではないだろうか。思えば今期の瀬戸熊は仕掛けが多い気がする。
すぐに寿人がを打ち出し
、赤の2000点のアガリ。瀬戸熊がを1鳴きしたら高いイメージを持ってしまうが、今期の瀬戸熊の仕掛けは幅が広い。
東2局 ドラ
ガラクタリーチの使い手の寿人がドラドラの手牌で聴牌外し。
打として、カン待ちのドラドラリーチを嫌った。は直前に対面の魚谷に処理されて場に2枚切れ。寿人としてもこの巡目での2枚切れはどうも信用できない。
マンズの下や、ソウズのくっつきを狙ってもさほど無理がない巡目に思えるので、ここは手牌を柔軟に構えて行きたい。
その後、寿人はフリテンの待ちのヤミテンを選択し、
を引き入れて打でリーチ!安めでもタンヤオ赤2ある待ちでリーチ!
やがばらばらと他家に切られ、ソウズの上が特に絶好に見える待ち。こんな良い待ちをヤミテンでマンガンにするなんてもったいなさすぎる。
最低でも跳満。ツモって裏1での倍満ツモを貪欲に狙いに行く。
これに困ったのが内川。
安全牌が1枚も無くなってしまった。
「の筋のがあるじゃないか!」という声もあるだろうが、内川にはこれは切り切れなかった。
寿人はを手出ししてリーチをしている。は安全牌ではなく危険牌。つまり寿人のは手の内に絶対必要だったのだ。
は自分の目から3枚見えている。考えられるのは…寿人がと持っていての切りリーチ。は筋だが切り切れない。
と…なれば。
の3枚壁のワンチャンスを信じて打。これが寿人に捕まる。
リーチタンヤオピンフ赤赤ドラの12000のアガリ。内川の読みは当たっており、は手牌の関連牌だったが、まさかフリテンのに当初は構えていて、を持っていたのは予想外だったか。
南2局2本場 ドラ
道中で瀬戸熊に8000の放銃があり苦戦を強いられている内川がをカンチャンでチー!
ホンイツイッツードラ赤で12000の単騎の聴牌だ。点数だけで見れば遠く離れたラス目ではあるものの、この跳満をアガる事が出来たのならば勝負は分からなくなる。
この内川の仕掛けを誰よりも恐れたのがトップ目の瀬戸熊。
この待ちの聴牌をヤミテン!一手替わりジュンチャンドラ1変化などはあるが、瀬戸熊がこの待ちをヤミテンにした大きな理由としては、
「ラス目の内川が仕掛けた以上、マンガン以上はあるホンイツ手だろう。仕掛けの速度もいまいち分からないし、この4枚切れの待ちで勝負は出来ない」
との判断の上だろう。この待ちをリーチしてアガリ切ったとしても、自身のトップはあまり近づかず、内川のホンイツとそんなに強くない待ちで勝負する事になる。
金持ち喧嘩せず。トップ目の余裕を見せてのヤミテンだ。
内川はその後、単騎選択を繰り返し、すぐに単騎に変え、
地獄の単騎に待ちを変えた。この内川の連続字牌手出しを見て瀬戸熊は、