TEAM初のルーキー「役満プリンス」本田朋広 電撃のデビュー戦!【Mリーグ2021観戦記10/7】担当記者:ゆうせー

TEAM初のルーキー

「役満プリンス」本田朋広

電撃のデビュー戦!

文・ゆうせー【木曜担当ライター】2021年10月7日

10月5日(火)。

最後のツモ番でアガリ牌の【4マン】を引き寄せた萩原。

「今季こそは」という魂の叫びが、表情そして打牌から感じられた。

2戦目は、

瑞原、魚谷、寿人との、火花散るベタ足インファイトを黒沢が制する。

TEAM雷電の「オーラスの女神」は今年も頼りになるに違いない。

閃光のスタートダッシュを決めたTEAM雷電

10月7日(木)。黒沢からバトンを受けたのは、

TEAM雷電初のルーキー。「役満プリンス」本田朋広

1試合目

実況 日吉辰哉  解説 勝又健志

東1局

「ポン」

親番の本田。3巡目に出た【中】を積極的に仕掛ける。

その表情にはゆとりが感じられる。

「リーチ」

そこへ白鳥がリーチをかける。役はチートイツ。待ちはドラ単騎。こちらも負けじと積極的な立ち回りだ。

本田と同じく女性ファンの多い白鳥。

「真のプリンスは俺だ!」

と言わんばかりに今日はメガネを装着。斜め上の方向から勝負を挑んできた。

対する本田は、

リーチに無筋【2ピン】、同じく無筋の【4ソウ】と被せていく。そして上の場面。白鳥から出た【1マン】をポン。これもまた無筋の【2マン】を切り飛ばして【4マン】【7マン】待ちのテンパイをとる。

どのみち危険牌だらけの手だ。攻めていくのがいい。だがそれでも、デビュー戦で次々と通っていない牌を切り飛ばしていくのには胆力が要る。

グランプリMAXを連覇している本田。また、風林火山オーディションでの活躍も記憶に新しい。今までの大舞台での経験を活かし、本田はMリーグでも「自分の麻雀」を打っているように感じた。

そして、

本田は次につかんだ【3マン】で迂回。残っている筋は【5ソウ】【8ソウ】【3マン】【6マン】【4マン】【7マン】の3本。今まで押してきた分、待ちが絞られて【3マン】の危険度が上がっている。また【3マン】でまわった場合、ツモ【3マン】【4マン】【6マン】【7マン】【9マン】、または【4マン】【7マン】【6マン】【9マン】チーで、今度はホンイツとしてのテンパイとなる。

リスクが小さければ攻める。大きければ復活をうかがいつつ守る。そんな本田のバランスがうかがえる一打だ。

この局は白鳥の一人テンパイで流局。

その白鳥は、

東2局にリーチツモタンヤオ赤ドラドラ3100-6100のアガリを決め、頭一つ抜け出す。

続く東3局、本田の手順が面白い。

前巡に【8ピン】【8ピン】【9ピン】から【8ピン】を1枚外した本田。8巡目に【8マン】を引き入れて少し時間をとる。

本田の選択は、

リャンメンを払う打【4マン】だった。【8ソウ】はこの時点で2枚切れだが上家の近藤も切っている。チーによる789三色テンパイのかわし手と、門前で仕上がったときの本手を両方睨んだ一打。

789にすればどちらにせよ役はつく。ストレートな親の河、変速気味の両脇の河を諸々考慮して、愚形リーチを打つルートを嫌った柔軟な選択だ。

その後【7マン】空切り【5マン】を切ったあとに【7マン】を手から切ることで、もう既に埋まっている【6マン】【9マン】待ちに他家の意識を向けさせる意図だろう。ただそうなると【7マン】【8マン】の存在が透けてしまうので、1つ仕掛けたときに789三色への警戒をより強くしてしまう。

どのみち本田の手牌のメンツ構成を推察すると789三色は読み筋に入ってくるとは思うが、ここは【8ソウ】から仕掛けることが出来たときのために【7マン】をツモ切った方が良かったかと思う。

 

終盤、

本田が【7ピン】を鳴いてテンパイ。

さらに、

「チー!」

今季も明瞭な発声の村上がケイテンをとり、

“ビシッ”

いつものように誰も思いつかないような最終形を作り上げた近藤が、ション牌の【東】を勝負!

この局は、

3人テンパイで流局となった。

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