アナタは放銃を回避出来るか?
実録!Mリーガーも手詰まった
「ベタオリ何切る」!
文・ゆうせー【木曜担当ライター】2024年11月7日
第2試合
東家:猿川真寿(BEAST X)
南家:松本吉弘(渋谷ABEMAS)
西家:鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)
北家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
この試合は、リーチを受けた選手が「これはムリだよ!」言いたくなるような放銃が多かった。
試合の流れを追いながら、放銃するかどうかの瀬戸際となった場面を、何切る形式で3つ取り上げていきたい。
ぜひみなさんも「これは放銃するわ…」「私はロンされなかった!」と、楽しみながら見ていただけたら幸いである。
また、ルールこそ違えど、麻雀AI「NAGA」5タイプの解析結果もしてつけておくので、そちらも一意見として参考にしていただきたい。
まずは、東1局。
手を止めたのは、堀だった。
立体図を見てみると、
(白の牌が手出し。黄色の牌がツモ切り。黒の牌は「そのタイミングで鳴かれた」ことを示す。)
猿川のリーチに対して、先に仕掛けていた松本だけでなく、たろうまでも無筋を押している状況。
さぁ、何を切る?
堀が選んだのは、
であった。
猿川はリーチ前にとを切っている、いわゆる中筋(なかすじ)の牌だ。
筋や中筋の牌は「リャンメンには当たらない」。
しかし、
「ロン」
猿川の手が開かれる。
リーチイーペーコーの3900。
猿川は、
ピンズ––やソウズ–の好形テンパイが本線だったところ、こういうくっつき方をしてのリーチだった。
さて、筋の牌は、カンチャンやシャンポン、単騎には当たり得る。がロンと言われる可能性も、もちろん0ではない。
とはいえ、
他の牌は全て、リーチに無筋である。
たろうや松本のケアも含めて、以外切りようがないだろう。
NAGA5タイプも、打を推奨している。
このように、麻雀には避けられない放銃が存在する。
やってはいけないのは、がロンされたからといって、「を切るべきだったか…」と、結果から遡って、無理筋の反省をしないことだ。
切るべき牌を切って放銃するのは、仕方がない。
そもそも堀は、
第2打にドラのを切っている猿川に備えて、字牌の受け駒を抱えて進行していたのだ。
全く安全牌を引いてこずに、この構えから放銃に回ってしまったが、麻雀はこういう「悪い方のレアケース」も起こるゲームだ。
さて、2つ目の場面は、続く東1局1本場、
たろうの手だ。
盤面は、
このようになっている。
猿川の親リーチに対して、松本がをポン。その後も、、と無筋を切り飛ばしている。
何を切る?