西原理恵子 & 山崎一夫 ピンチの時代こそ チャンスだ!(たぶん)




ピンチの時代こそ チャンスだ(たぶん)

就職氷河期と呼ばれる昨今ですが、去年卒業予定だった大学生のなかには、ワザと単位を落として留年し、今年の新卒応募に勝負を賭けようという人たちもいました。

「甘い!」

と、このコーナーで一喝したのは、西原理恵子さん。

「ウダウダ言わずにただちに働け。甘えるんじゃない!就職留年しようなんてヤツは、アルバイトもせずに親の金で学生やってるに決まってる。
親であろうが、パートナーであろうが、他の誰であろうが、人の人生にタダ乗りするんじゃない!」

今年の就職状況はさらに悪化しており、西原さんのアドバイスに感謝してる人がいるかもしれません。

その後いっしょに飲む機会があり、こんな話もしてました。

「問題は自分自身と具体的な就職先の会社のことで、社会全体のことはあんまり関係ないんじゃないの。
日本の不況の中で、がんばって成功してる先輩がいるのはあたりまえで、世界中のどんなに貧しい地域でも、成功してる人や自分らしく生きている人はたくさんいるよ」

さすがに西原さん。かつてギャンブルにハマり、わたしはヤリマンだったと公言し、自分の脱税を漫画のネタにし、世界中を自力で取材し、もしかしたら将来はユニセフ大使、かもしれません。

「今のピンチこそ、チャンスじゃい!」

機械相手のギャンブルと 人間相手のギャンブル

ぼくはかつてパチンコを専門にしていたことがあります。
ある日、高田馬場のT会館で「鮭取り伝説」という羽根モノ台を打ってて、連チャン攻略法を発見。

他の機種に比べて数倍のクギ読みのポイントがあり、玉スジも台の状況に応じて変化させ、さらに止め打ちも駆使するという、難易度の高い攻略法です。
当時、良くいっしょにパチンコを打っていた西原さんが、

「よっ、鮭取り名人」

と褒めてくれるほど豪快に勝てました。
もちろん、西原さんにも教えたんですがダメ。

大当たり中の後半は、開閉する羽根に玉を入れないように(空振りするように)打つんですが、それができないんです。

「せっかく開いてる羽根に玉を入れないなんて、技術的にも精神的にもムリよ」

噂を聞いたのか、さっそくテレビ局が取材に来ました。
五百円玉一個で、たちまち大連チャンをさせてしまう映像を収録。(幸運もあり)

ところが、パチンコ店とパチンコ・メーカーが放映に難色を示し、お蔵入りになってしまったんです。
それくらい強力な攻略法だったんですが、他の店でやろうとすると必ずしもうまくいかない。

T会館のクギ師は、連チャン性・ギャンブル性の高いクギ調整をしていた(できた)んですが、他の店ではそうとも限らなかったからです。
別の日、池袋のパチンコ店に、当時東大中退のパチプロとして有名だった、田山幸則さんを訪ねて行った時のことです。

店に入ったとたん、命クギの大きい(開いている)台が目の前にあって、思わず飛びついてしまいました。

「その機種でその命クギの大きさなら勝てる」

という経験則が蓄えられていたからです。
ところが結果はダメ。

「親方、あの台ダメだったでしょ。クギを読む人に限って、あの台の騙しクギに引っかかるんだよ」

と田山さんは笑っておりました。
田山さんとは時どき麻雀も打ったんですが、パチンコ雑誌の編集員を相手に、良く勝ってました。
人間観察が鋭いのか、相手の性格や状況に合わせて、攻めや守りを的確に選択しているよう見えました。

グローバルに考えて ローカルに勝負する

パチンコのような機械相手のギャンブルでさえ、情報誌の情報だけで、いつでもどこでも勝てるワケではない。
それぞれの店の経営方針やクギ調整に合わせて、戦う必要があるんです。
まして、麻雀のような対人ゲームのギャンブルはなおさら。

ネットは別として、リアルな麻雀では自分の客観的な実力が把握しにくい。
連戦連勝しているように思えても、千回以下のデータではほとんどアテにはならない。

かりに数千回打っていても、自分の記憶だけだと、心理学でいう「記憶の変容」などの問題もあって、やはりアテにできない。
では千回以上打っていて、しかも記録を付けていて勝っていたらどうか?

もちそんすばらしいことですが、もし特定のグループ内だけのデータなら、ローカルなものものかもしれません。
他では通用しないのかも、と。
逆に言えば、麻雀をギャンブルとして見た場合、自分の現在のウデや個性が生かせる、ローカルな賭場を探すのも一法です。

●東風戦が得意。
●三麻が得意。
●メンゼンご祝儀が好き。
●サシ馬を行ける相手がいる。●レートは安いが、明らかにこちらのウデが上。
●弱いメンバーのいるフリー雀荘を知っている。出勤日もチェック済み。
●早朝に行くと、前夜から打っててフラフラになっている客ばかりいる。
●開催頻度は低いが、旦那衆が集まるマンション麻雀を知っている。
●イザとはいう時は、回銭をまわしてくれる。
●サシ馬相手に貸し金ができたら、代わりに胴元が回収してくれる。

危険な匂いがしてきたので、このへんで。

(文:山崎一夫/イラスト:西原理恵子■初出「近代麻雀」2011年3月15日号)

●西原理恵子公式HP「鳥頭の城」⇒ http://www.toriatama.net/
●山崎一夫のブログ・twitter・Facebook・HPは「麻雀たぬ」共通です。⇒ http://mj-tanu.com/

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